身近に溢れるお得な「投資話」。おいしい話には裏がある!

投稿日:2018-11-22 更新日:

身近に溢れるお得な「投資話」。おいしい話には裏がある!
「結局、何をすれば儲かりますか?」

投資の話をしていると、こうした質問を受けることがよくあります。

そんな方法がわかれば苦労しないと思いますし、ですからそう答えることにしています。

しかし、質問したくなる気持ちもわからなくはありません。世の中には「儲かりそうな話」があふれているからです。

銀行や証券会社でお勧めされる商品には気をつけろ!

身近に溢れるお得な「投資話」。おいしい話には裏がある!
銀行や証券会に行くと、さまざまな商品のパンフレットが並べられています。窓口に相談に行くと、特定の商品をお勧めされることもあるでしょう。

しかし、勧められたものがあなたにとって良い選択である可能性は少ないと考えたほうがいいと思います。

大々的に宣伝をしている商品は売り手にとって有利になる商品です。

買い手であるあなたにとって絶対に損になるとはいいませんが、得をする可能性は限りなく低いです。
身近に溢れるお得な「投資話」。おいしい話には裏がある!
その人にとって「良い商品」を選ぼうと思えば、職業や年齢、家族構成や今後の人生設計など、さまざまな要因を加味して考えなければ選べるはずはないのです。

そうしたことを確認することなく、「これが売れ筋です」「お得ですよ」と言ってくるのは、販売目標のノルマを与えられていて、その商品を何とか売りたいと考えているからだと思ったほうが無難です。

銀行や証券会社の販売員は、あなたのアドバイザーではありません。もちろん本当に親身になって、相談にのってくれる販売員もいるでしょう。

長く売れ続けるセールスパーソンとはそういう人だからです。
身近に溢れるお得な「投資話」。おいしい話には裏がある!
しかしそのためには、あなたについての情報を十分に知ったうえでないと的確なアドバイスはできません。

その日初めて会う販売員の方が、的確なアドバイスをしてくれるセールスパーソンである可能性はほとんどありません。そこは勘違いせず、冷静に判断する必要があります。

「絶対に儲かる」と言われる話には気をつけろ!

身近に溢れるお得な「投資話」。おいしい話には裏がある!
さらに、「絶対に儲かります」とか「あなただけにこの儲け話を教えます」などと言葉巧みに近づいてきて、出資を募るようなケースも見かけます。

先日も、加工食品のオーナーになれば半年後に出資額の10%程度を加算し払い戻す、との触れ込みで出資を募っていた会社が破綻しました。出資金は返還されることはなく、多くの方が財産を失うことになる可能性が高いでしょう。

こうしたケースは、過去にも繰り返し起こっています。
身近に溢れるお得な「投資話」。おいしい話には裏がある!
ちょっと考えれば怪しい話だとわかるはずなのですが、渦中にいると「自分がだまされるはずがない」と考えてしまうのが人間の性なのかもしれません。

しかし、絶対に儲かる話を、わざわざ親切で教える人はいません。本当に儲かるなら誰にも教えずに自分一人でやればいいのです。

お金が足りないので出資を募る、と説明する場合もあるようですが、それもかなり怪しいです。「確実」に儲かるなら、不特定多数から出資を募るような手間をかけるより、銀行から借りるなり、投資ファンドに話を持ち込むなりすればいい話だからです。
身近に溢れるお得な「投資話」。おいしい話には裏がある!
おいしい話には裏がある。そう考えて間違いありません。こうした話を持ち掛けられたら、「ちょっと待て」と自分に言い聞かせて、冷静になって考え直しましょう。


中郡久雄
中小企業診断士、ライター。転職を繰り返していたため、他人より退職金が少ないことに不安を覚え、2008年ころより資産形成のために投資信託を活用した金融投資を開始。当初はインデックス投資を中心に運用していたが、徐々に投資哲学に共感できるアクティブファンドに軸足を移す。ただし、積立を基軸とする「コツコツ投資」のスタイルは維持している。

中小企業診断士兼ライターとして多くの経営者にインタビューさせてもらう中で、成長する経営者の「お金に対する哲学」を学ぶことができた。

現在は、経営者の資産形成のアドバイスもできるようになることを目指している。
主な執筆先は、クーリエジャポン、企業診断(同友館)、道経塾(モラロジー研究所)、など


金運占い燕京無料

-マネー
-,

関連記事

【投資信託活用法】初心者が投資リスクを減らす“分散投資”の分かりやすい考え方とは?

前回は、投資信託の特徴とメリットについて見てきました。投資信託がどのような投資方法なのか、お分かりいただけたと思います。 では、投資信託を使ってどのような投資をしていけばいいのでしょうか。リスクを低く …

今年はいくら?気になる2017年冬のボーナス事情

待望の冬のボーナス! なかなか景気が回復しないなか、いったいどれくらい支給されるのか? 夫のボーナスも気になるけど、ご近所さんのボーナスも気になる…。 そんな方が多いのではないでしょうか? そこで今回 …

世帯収入を増やすコツ

【世帯収入を増やすコツ】節約もいいけれど収入だって増やしたい!

貯金することや、より余裕ある生活をすることを考えると、お金の使い方には神経を使います。 「もっと収入があったらなあ」と、世の中のほとんどの人が思うのではないでしょうか。 節約生活もアリだけれど、手にす …

【その保険は本当に必要?】 保険の見直しで投資の原資を生み出せる

前回まで、住宅購入に関わるリスクについて書いてきました。 今回はもう少し身近な、しかし、日本人の多くが必要以上に支払ってしまっているといわれる保険について考えてみたいと思います。 過去のコラムはこちら …

老後資金お金

【FPが回答】旦那に先立たれるたら……私の老後資金はどのくらい必要?

人生100年時代と言われる、今。 「老後資金2,000万円問題」という言葉を聞いたことも多いと思います。 はたしてそこまで老後資金は必要なのでしょうか? 今回の相談者は「子なし共働き夫婦、将来の老後資 …