「どうしてわかってくれないの?」と、夫に叫びたくなった経験はありませんか?
例えば「今日は大変だったの!」と夫に愚痴ろうとしただけなのに、「俺も疲れているよ」などといって、会話を止めてしまう夫。
いやいや、一言「大変だったんだね」と言ってくれればそれですむ話なのに!
こんな些細なことでも、夫婦の心が離れていくきっかけとしては十分と言えるでしょう。
ベストセラーとなった「夫のトリセツ」の中でも、夫婦関係悪化の原因のひとつとして、男性の共感力の乏しさが挙げられています。
男性に足りない共感力とは?
そもそも共感力とは、単に「あなたの気持ち、わかってますよ」と表明することではありません。
相手の気持ちを汲んで、寄り添うことができる力、それこそが共感力です。
共感することが得意な女性に対して、共感力の乏しい男性のなんと多いことか。
なぜこんなにも、男性は共感力に乏しいのでしょうか。
男性の共感力の低さのルーツは原始時代から!
その原因は原始時代までさかのぼります。
当時の男性の役目は狩りに出かけることでした。
目的は獲物を捕ることだけですから、会話はそれほど必要としません。
そこから、男性の脳は会話して関係を築くことよりも「目的」を達成することを重視するようになったと言われています。
一方、女性は男性が狩りをしている間、周囲とコミュニケーションをとりながら、子供や家を守らなければなりませんでした。
そうしているうちに、女性には「共感」する脳が育っていきました。
このように、太古の役割が元となり、男性と女性では脳の特性が異なっているのです。
女性が男性に共感力を求めるのは無理な話なのかもしれません。
共感力の低い男性と会話をするなら、会話の時間を区切るようにして!
「脳に違いがあったとしても、原始時代に原因があったとしても、今!普通に楽しく会話したいだけなのに!」
確かに。その気持ち、わかります。
共感することが苦手な男性と、スムーズに会話するには、ちょっとしたコツがあるのです。
たとえば「10分だけ、話を聞いてくれない?」のように、時間を区切って提案してみること。
男性は「目的」を重視するので、先に要望を伝えると、すんなり受け入れてくれることが多いようです。
また、男性は解決策を提示して会話を終わらせようとする傾向があるので「聞いてくれるだけでいいの」と前もって伝えることもポイントです。
脳の特性を理解したうえで、先に対策をすれば、共感してもらえないといったイライラはかなり減るでしょう。
共感力のない夫たち カサンドラ症候群に陥る妻たち
男性は共感することが苦手なのだということは、分かっていただけたでしょうか。
しかし、あまりにも病的に共感力がかけている男性の場合、自閉症スペクトラム障害の可能性も考えられます。
最近ではそんな夫とコミュニケーションがうまくとれず、悩んだすえに自身が精神的に追い込まれてしまう「カサンドラ症候群」に陥る妻も増えているのだとか。
そういった場合は、一人で思い悩まず、夫婦ともに専門家によるカウンセリングを受けることをおすすめします。
症状が完全になくなるには時間がかかるようですが、改善は期待できるようです。
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夫と意思の疎通ができない?それって「カサンドラ症候群」かも!?
さて、私の夫も漏れなく共感力の乏しい人です。
新婚時代、私が熱を出して寝込んだ時のこと。
「夕ご飯作れないので、何か買ってきて」とメールしたところ唐揚げ弁当をひとつだけ買って帰ってきました。
隣の部屋でワハハとテレビを見ながら、自分の分だけ唐揚げを食べる夫。
熱にうかされながら「なるほど~、全部細かく言わないとダメな人か~」と悟ったものです。
私の場合は、このときから夫に共感力を求めなくなったわけですが……。
夫婦関係をそこそこ円満に持続させるには、共感力の他にも、「ま、いっか」と受け流せる力も必要なのかもしれません。