今秋、各地に甚大な被害をもたらした、大型台風。
床上浸水や停電、そして断水など、大きな混乱を招きました。
また、台風だけではなく地震も多い日本。
近い将来、都市直下型や南海トラフ地震が発生するのでは?と言われており、不安はぬぐえません。
しかし、ある程度、具体的に避難の準備をしておくことで、その不安を解消することは可能です。
みなさんは、災害に備えて日頃から備蓄をしていますか?
盲点!災害時のトイレ事情
災害に向けての備蓄といえば、食料や水が一番に思い浮かびます。
それなら、「たくさん備蓄してあるわ!」という人も多いのでは?
しかしトイレの準備となると、どうでしょうか。
日本トイレ協会の調査によると、家庭で簡易トイレ(携帯用トイレ)を備蓄していると答えた人は全体の16%、備蓄していないと答えた人が83%だったといいます。
これは、災害を想定したとき、多くの人が食料の確保ばかりに目が行ってしまい、その後の排泄まで気が回らないからかもしれません。
トイレが使えなくなることを想像してみましょう。
災害によって給水施設や、配管が破壊されてしまうと、家庭に給水ができなくなり、水洗トイレは、たちまち使えなくなってしまいます。
使えないからと言って、生理的欲求を我慢するのにも限界があります。
いつも便利な水洗トイレを使っているので盲点になりがちですが、トイレの確保は、災害発生初日から切実な問題となるのです。
実際に、先の台風の時は、とあるタワーマンションで水洗トイレが使えなくなり、住民の間で大問題に発展しました。
また東日本大震災についての、ある調査によると、29自治体のうち、70%の避難所が、仮設トイレが設置されるまでに4日以上もかかってしまったのだそうです。
4日以上も排泄が困難になると思うと、ゾッとしてしまいますね。
避難施設の仮設トイレは掃除が行き届かず不衛生になりがち
そんな不衛生やトイレへ行くことを避けるあまり、水分の摂取を控えたことで、エコノミー症候群になってしまうリスクもあるのだそうです。
それから仮設トイレは、障害者用があるわけではありません。
段差があるのでお年寄りや子供にはとても使いづらく、男女共用であるため生理期間の女性が使用に抵抗を感じる、行列ができる、といった問題が山積みなのです。
なるべく安心して排泄できるように、簡易トイレを必要なだけ用意しておく必要がありそうですね。
簡易トイレは1日4回を目安で1週間分は用意しよう
簡易トイレは、1日4回を目安として、1週間分、それを家族の人数分、用意しておくといいそうです。
もしもの時は、ペットシートや猫砂などで代用したり、いざとなったらポリ袋に新聞紙を畳んだものを入れたりしても簡易トイレとして使用できるそうです。
小さいお子さんがいるご家庭では、オムツを多めに備蓄しておくといいかもしれません。
我が家の災害用リュックを確認してみたら、簡易トイレは3日分しか入っていませんでした。
これを機会に1週間分を用意しようと思います。
みなさんも、今一度、防災リュックの中を見直してみませんか?
【参照】
ママニティ、朝日新聞DIGITAL、日本トイレ協会、ソニー生命保険株式会社