家事ノート

実はまちがい? プロに聞いた洗車の常識・非常識

投稿日:2018-07-12 更新日:

多くの人にとって、洗車の方法はあいまいな部分が多いのではないでしょうか。洗車のプロに、すぐに役立つコツや気をつけるべきポイントなどを聞きました。

お天気の日は洗車したくなるけれど…

帰省や旅行など、クルマに乗る機会が多くある時期は、きれいなクルマで過ごしたいもの。そこで、かける時間はいつもと同じでも仕上がりがぐんと良くなる洗車のコツを、洗車のプロに聞きました。

陽射しが強い日の洗車は日陰で行うのがおすすめ(写真出典:千葉ガレージ)。

 

そろそろ愛車の汚れが気になってきた頃に迎えた休日。空が気持ちよく晴れていると、「よし、洗車でもするか!」となりがちです。

でも実際は、晴れの日は洗車に向きません。なぜなら、クルマにかけられた水が直射日光を浴びるとみるみる乾いてしまって、ボディに汚れた水跡が残ってしまうからです。

洗車のプロである千葉邦彦さん(千葉ガレージ)は、「ボディの表面温度が上がる夏の昼間などは避けたほうが良いでしょう」といいます。洗車をする時間帯は、陽の光が穏やかな朝や夕方がベストなのだそうです。

そうはいっても、冬の朝に水仕事となると、敬遠したくなるかもしれません。しかも、あまりに寒いと水が凍ってしまい、これもクルマには悪影響です。千葉さんは「そういった場合、昼間に洗車するとしても、せめて日陰で行うことをおすすめします」と言います。

ところで洗車をする際に、強い陽射しよりも怖いものがあります。それは「風」。千葉さんは「風のなかでの洗車は、飛んでくるホコリでボディにヤスリをかけるようなものです。風の日の洗車は、絶対やめたほうがいいです」と強調します。

せっかくきれいにするつもりなのに、汚れだけならともかく、キズまでつけてしまったら残念すぎます。洗車の前には、ぜひお天気チェックをしてみてください。

クルマはどこから洗うべき?

「今日は天気もばっちり、さあ洗車を始めよう!」というタイミングで、質問です。クルマをどの部分から洗うでしょうか。

正解は、タイヤやホイールなどの「足まわり」です。「さあ、やるぞ!」とばかりに、屋根の上からザアッと水をかけたくなりますが、そこをグッとこらえて、ブラシを握ってしゃがみましょう。

洗車は最初に足まわりから取り掛かる(2015年11月、大西紀江撮影)。

 

ボディと足まわりとでは、汚れの性質が違います。ボディについた汚れの原因はチリやホコリなので、水とカーシャンプーで洗い流せば取れます。しかし、足まわりにはブレーキから出る鉄の粉や路面のアスファルトににじむ油などがついているので、しっかりブラシなどでこすって洗わないと取れません。

千葉さんは「足まわりをゴシゴシこするうちに、どうしても飛沫がボディに飛んでしまいます。そのためボディを先に洗っても、また汚れがついて二度手間になってしまうのです」と説明します。洗う順番は“汚れやすいところ”が先で、足まわりの次はフロントやバンパーまわりを洗うと良いそうです。

また忘れがちなのが、ドアやボンネットフードとボディのあいだ。意外に汚れがたまっているものです。ボディを洗い上げたあとに、ふと思い出してドアまわりを洗ったりすると、汚れた水がツーっとボディへ垂れることに。これまた二度手間です。そこまで終わってから、やっとボディ全体の洗浄に入ります。

洗う順番を少し変えるだけで仕上がりは良くなりますし、洗う作業も楽になるのです。

 

意外と知らない洗剤の正しい使いかた

クルマのボディを洗う際に使う「カーシャンプー(クルマ用の洗剤)」。つい、水を張ったあとから入れてしまいがちですが、千葉さんは「間違い」だといいます。

正しくは、先にカーシャンプーをバケツに入れ、そのあとから水を注ぐのだそうです。水は、ホースの先端をシャワーにするなどして勢いよく注ぎます。そうすることでフワフワに泡が立ち、カーシャンプーをボディにつけて洗いやすくなるのです。

カーシャンプーはあとから水を注ぎ、泡立てて使う(2015年11月、大西紀江撮影)。

 

なお、水を張ったあとからカーシャンプーを入れると、泡立ちが物足りなく感じがちです。そこでカーシャンプーを追加すると、濃くなり過ぎる結果に。これではクルマに悪影響を及ぼす可能性も出てきます。

カーシャンプーは、あくまでメーカー指定の濃度で使うのが鉄則。それを守りやすくするためにも、水はあとから注ぐのが良いのだそうです。

 

洗車用品の代用になる身近なもの

カー用品店などには、さまざまな洗車用品が売られています。しかし千葉さんによると、「身近にあるものが、洗車用品の代用になる場合もあります」とのこと。

例えば、家庭にある室内用の洗剤。容器に書かれた使用用途に「洗車」が含まれているものがあります。一度、家庭にある洗剤の説明書きを見直してみると良いでしょう。

一般的なタオル(左)とマイクロファイバークロス(右)。タオルでボディを拭くとキズがつきやすい(2015年11月、大西紀江撮影)。

 

また、家庭によくあるタオルでクルマを拭いている人がいるかもしれません。一般的なタオルは生地の目が粗く、ボディにはキズをつけやすいので使えません。しかし、硬くてキズがつきにくい窓ガラスを拭くのには使えます。

家庭によくあるもので、ボディを拭いても大丈夫なのは「マイクロファイバークロス」です。とても細かい化学繊維で織られており、ボディにキズをつけることもありません。

ただ、じっくり洗車する時間がないという人もいるかもしれません。そんな場合について、千葉さんは「窓ガラスとタイヤまわりをきれいにするだけでも、クルマの見栄えはずっと良くなります」といいます。

ぜひみなさん、きれいになった愛車と共に良い休日をお迎えください。

 

(オトナンサー編集部)


ライター:大西紀江(ライター/編集者)

静岡・伊豆出身のライター、編集者。乗りものオタクの総本山ともいうべき某出版社の編集を経て、フリーランスに。以来、自動車を中心に模型から時計まで、幅広く執筆&編集を手掛ける。象の調教師の免許あり。

 

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