冬の定番である「ダウンジャケット」。その着心地の良さや温かさなどからついつい、一着を着回して、洗濯がおろそかになってしまいがちです。
しかし、節約のことを考えると、1回数千円かけてクリーニングに出す気にはなれず、結局1シーズン洗わずじまい、なんてことも。そこで今回は、自宅でダウンジャケットを簡単に洗う方法を、東京・旗の台のクリーニング店「三共クリーニング」の田村嘉浩社長に紹介してもらいます。
汚れがひどければ食器用中性洗剤を
【必要なもの】
洗濯用固形石けん、洗濯ブラシ、おしゃれ着用中性洗剤、食器用中性洗剤、食器用スポンジ
【洗い方】
1.袖口や襟の部分など、汚れがひどい部分に洗濯用固形石けんを塗り込みます。汚れがひどく黒ずんでいる時は、食器用中性洗剤を少し足すと汚れ落ちがさらによくなります。
2.洗濯用ブラシを水で濡らし、汚れを湿らせ、3分程度して汚れが溶け始めたら、やさしくこすり落とします。汚れ落ちが悪いと思った時は、お風呂ほどのぬるま湯を使うことをオススメします。
3.洗面器に水を数センチ張り、おしゃれ着用中性洗剤を大さじ1杯入れてかき混ぜます。これにスポンジを浸し、ジャケットの表面全体を軽くなでる程度にこすり洗いします。
4.水シャワーで全体をすすぎます。終わったら軽くたたんで洗濯機で脱水を。脱水は1分間行い、ジャケットの中身が均等になるように軽くほぐすことを3回繰り返します。
5.ジャケットの形を整えて、風通しのよい日陰に干して乾けば完成です。ダウンが萎んでしまったと思った時は、さらに手でほぐすか、タンブラー乾燥機(洗濯機の乾燥機能やコインランドリーにあります)で「モフモフ」「ふわふわ」に戻しましょう。
田村さんによると、ジャケット中の羽毛を濡らしてしまうと、羽毛が固まって温かくなくなったり、湿ったままだと雑菌が育ち、臭いの原因になったりするため、要注意です。また、日なたに干すとジャケット表面が日焼けして変色の原因になります。
(オトナンサー編集部)
田村嘉浩(たむら・よしひろ)
三共クリーニング社長
東京・旗の台で1927年から続く三共クリーニングの3代目社長として、テレビや雑誌など各種メディアで活躍する。クリーニング技術を研究する、NPO法人「日本繊維商品めんてなんす研究会」事務局長も務める。お客さまのファッションケアに関する難問を解決するため、洗濯・クリーニングに関する相談などを受け付け、広くクリーニング技術の啓蒙に力を注いでいる。三共クリーニング(http://www.sankyo-c.com/)。