そのストレス要因を検証するため、ジョンソン株式会社は今年3月、30~40代女性約100人を対象に脳波による実証実験を実施。検証の結果、「石けんカスのぶり返し汚れ」によりストレス値が上昇することがわかりました。
石けんカスは雑菌やカビの温床になる
しかし、石けんカスに関しては、掃除をすると汚れが落ちたように見えるものの実際には落ちておらず、乾燥後に汚れが再浮上。これを見た被験者のストレス値は、掃除前と比べて7%上昇しました。
この実験を監修した、慶應義塾大学理工学部システムデザイン工学科の満倉靖恵教授は「石けんカスのようなぶり返し汚れがストレスの要因である」と結論づけています。
石けんカスの正体は、水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムが、皮脂や石けんに含まれる脂肪酸と混じり合ったものです。お風呂のいすやドアの内側下半分、浴室の壁(特に腰から下の箇所)に付着しやすいとされています。
株式会社ベアーズ取締役副社長で、家事研究家の高橋ゆきさんは「石けんカスを放っておくと、雑菌などの温床になるので非常に不衛生です」と話します。石けんカスによって水や汚れが流しきれなくなってしまうため、そこに雑菌やカビが繁殖してしまうそうです。
「石けんカスは金属成分の塊であるため、通常の浴室用洗剤では落ちにくく、きちんと落とすためには石けんカス掃除に特化した洗剤を使うことをお勧めします。毎日使えば、石けんカスのないきれいなお風呂になります」(高橋さん)
(ライフスタイルチーム)