見た目そっくり! 「ピーマン」と「パプリカ」は何が違うのか

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見た目がよく似た「ピーマン」と「パプリカ」。その味や形には多少の違いがありますが、根本的には何か違いがあるのでしょうか。「野菜のプロ」に聞きました。

 

ピーマンとパプリカは何が違うのか
見た目がとてもよく似ている野菜に「ピーマン」と「パプリカ」があります。ピーマンは苦くて生食には不向き、パプリカは生でも食べられる――。そんなイメージが一般的かと思いますが、そもそも両者は何が違うのでしょうか。オトナンサー編集部では、日本野菜ソムリエ協会広報の上原礼美さんに聞きました。

緑のピーマンを食べる日本の文化

ピーマンは、南米の熱帯地方を原産地とするナス科トウガラシ属の一種。「科」という大きなくくりでみると、ナスやジャガイモ、トマトも同じ仲間です。収穫せずに実をそのまま熟させると、緑色から黄色やだいだい、赤へと色を変えながら成熟していきます。

「ピーマンは独特の苦みとサクサクの食感が癖になる野菜の代表と言ってもよいでしょう。海外では緑のまま食すことがあまりないようで、五味を楽しむ食文化を持つ日本独特の食べ方がされる野菜の一つ。トマトのように赤く熟してから収穫しないのは、完熟状態の赤色のピーマンは、緑色の未熟なものに比べて劣化が早く、流通に向かないから。赤くなるまで収穫を待つと、時間がかかり、ピーマンの木自体にも負担がかかります。その分、収穫量も減少するため、かかったコスト分の価格が乗り、緑のピーマンに比べて高くなる、という事情もあります。ただし、赤いピーマンには、緑のピーマンに勝る栄養成分や、色素から得られる機能性成分、風味、甘み、酸味があるので値が張っても人気なのです」(上原さん)

一方のパプリカも、ピーマンと同じナス科トウガラシ属の一種。日本では大型で肉厚な、辛みがない品種を指します。豊富な果汁と高い糖度が特徴で、黒っぽい紫色など珍しい色のものもありますが、通常は赤、だいだい、黄色の3色。ピーマンとは異なり、しっかり熟した状態で収穫されます。日本で普及し始めたのは1993年以降。オランダからの輸入が多かったことから、オランダ語でピーマンを意味する「パプリカ」となりました。

基本的に、日本では辛いものを唐辛子(トウガラシ)、辛くないものを甘唐辛子(アマトウガラシ)として区別していますが、辛みのないピーマンとパプリカはいずれも甘唐辛子の一種です。

ピーマンとパプリカの違いは…?

それでは、ピーマンとパプリカには何か違いがあるのでしょうか。

両者は同じ栽培品種に分類され、植物学的にはほとんど同じ野菜です。そのため、両者の明確な違いとしては、大きさと形(丸いか長いか)が見分けるポイントになります。ピーマンにもカラフルな品種があるため、パプリカとの違いは色ではありません。

「ピーマンは、苦手な野菜によく挙げられていましたが、種苗会社や農家の努力により、昔に比べると苦みがマイルドな品種が増え、生でもおいしく食べられるようになりました。それでも、生を好まない方も多くおり、焼いたり煮たりして食べることが多いようです。一方、パプリカは糖度も高く苦みも弱いため、サラダやディップソースをつけるなどの生食にも向きます。栄養面では、抗酸化作用のあるビタミンCに注目です。緑のピーマンとパプリカをレモン(果汁)と比較すると、ビタミンC含有量はピーマンとパプリカの方が上。さらに、赤やだいだいのものは、樹上でしっかり日光を浴びているためビタミンCの量がより豊富な上、ビタミンAやビタミンEも多くなっています。AやEは脂溶性なので、質の良い油と一緒に、またビタミンCの効率的な摂取を目的にする場合はできるだけ生で食べるとよいでしょう」

(オトナンサー編集部)


ライター:一般社団法人日本野菜ソムリエ協会

「野菜ソムリエ」は野菜や果物の知識を身につけ、その魅力や価値を社会に広めることができるスペシャリストで、生産者と生活者のかけ橋となるべく2010年に誕生。現在5万5000人以上が全国で資格を活用している。日本野菜ソムリエ協会は、野菜ソムリエの資格認定事業をはじめ、野菜ソムリエなどの資格者を活用したさまざまな取り組みを通じ「食を日常的に楽しめる社会」「農業を次世代に継承できる社会」の創造を目指している。野菜ソムリエ育成の知見を生かし、新たなコンテンツ開発も数多く行う。日本野菜ソムリエ協会ホームページ(https://www.vege-fru.com/)。

 

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