「いつも弟の味方ばかりする!」
「妹にばかり甘い!」
弟や妹をもつ兄・姉なら1度は抱いたことのある感情ではないでしょうか。

一方、ママにしてみると「兄弟・姉妹は平等に接しているのに」と、嫉妬の炎に燃える兄弟・姉妹を見て悩みは深くなるばかり……。
そこで今回は、兄弟・姉妹の嫉妬をやわらげるような対応法を紹介します。
嫉妬対処法1:兄・姉の言い分をよく聞く
毎日忙しいと「お兄ちゃんなんだから」「お姉ちゃんなんだから」と、ついつい言ってしまうこともあるでしょう。
しかし、そのひとことで、上の子は「どうしていつも自分だけ?」という気持ちから、弟や妹に憎しみを抱く可能性があります。
ママはやることがいっぱいで大変だとは思いますが、やっていることを止めて、上の子の言い分をしっかり聞きましょう。
言い分を聞くことで、子どもは「自分の話を聞いてくれた」という満足感を得られ、嫉妬心がおさまります。
嫉妬対処法2:下の子に非があるなら叱る
年齢差のある兄弟・姉妹がケンカをしているケースでは、どうしても上の子を叱りがちです。
明確な理由がないまま上の子を叱り過ぎると、理不尽な思いから、下の子に対する嫉妬心は燃え上がるばかりです。
また、叱られすぎて育った子どもも、叱ってもらえずに育った子どもも、いずれも安定した大人から保護され愛されたという経験をできずに育つことになるといわれています(※)。
ケンカの理由を聞いて、明らかに下の子に非があるのなら、ママは下の子をしっかり叱りましょう。
嫉妬対処法3:多少の嫉妬は見て見ぬふりをする
『カイン・コンプレックス』という言葉を聞いたことがありますか?
カイン・コンプレックスは精神科医・心理学者のユングが提唱した、コンプレックスの一種です。
このコンプレックスは単に兄弟間・姉妹間で競争心と嫉妬が複雑に絡み合っているのではありません。
競争心と嫉妬心の裏側には、親の愛を独占したいという気持ちがあるのです。
わずかな嫉妬心なら、それは競争心に変わって、自分自身を高める糧になります。
ママから見て「このくらいなら大丈夫かな」というような兄・姉の嫉妬なら見て見ぬふりをするということも、兄・姉の嫉妬心をやわらげる1つの方法です。
もちろん、過剰な嫉妬は子どものストレスに繋がりますので、見て見ぬふりをしてはなりません。
いかがでしたか?
色々試してみて、ママなりの法則を見つけてみて下さい。
また、ママの手に負えない場合は、家族やママ友をはじめ専門家に相談するなど、ひとりで抱え込まないようにしてくださいね。
【参考】ユング心理学、日経ウーマンオンライン、ママニティなど
(※)出典:学校運営?470(2000年)特集子どもと家庭p.14~19 全国公立学校教頭会編集