
前回のコラム「【主婦でも簡単】1万円から可能!初心者にお薦めできる投資先は?」では、投資初心者の方にお薦めする商品として投資信託をあげました。
初心者向けになぜ投資信託がお薦めなのか、今回はその点を少し詳しく説明していきます。
投信信託のメリットを端的に言うと
- 分散
- 積立
- 複利
になると思います。
過去のコラムはこちら
定期預金だけで大丈夫? 安全第一に潜むリスク
【主婦でも簡単】1万円から可能!初心者にお薦めできる投資先は?
分散投資先としての投資信託
投資信託は、投資家から集めたお金を一つの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などさまざまな金融商品に分散して投資・運用をする商品です。
運用の成果は、それぞれの投資額に応じて分配されます。集めた資金をどのように投資していくかは、それぞれの運用方針に基づいて行われます。
普段の運用は専門家にお任せしますので、自分で高度な投資運用の知識を勉強しなくてもよく、日々、相場をチェックする時間も必要ありません。
一方、元本保証ではありませんから、どの投資信託を選ぶかは、自己責任で決定しなくてはいけません。
また小額から投資が可能ですから、複数の投資信託を購入することが可能です。ですから、投資先について、先進国向け商品だけでなく新興国向けも、また株式投資だけでなく債券へ投資する商品も、と分散して投資することが可能です。
分散投資は、リスクを低減するための有効な手段の一つです。(理由についてはあらためて説明します)さまざまな商品に投資をすることで資産の分散をはかることができます。
「時間の分散」を可能にする積み立て投資

分散のもう一つの効能として、「時間の分散」があげられます。積立投資をすることで、この「時間の分散」効果を得ることが可能になります。
積立投資とは、月々一定額をコツコツと積み立てながら投資する方法です。まとまった資金を持っていない人にとっても始めやすい方法です。
少額から積立ができる上に、毎月一定の金額ずつ購入する方法(「ドルコスト平均法」と言います)の効果により、景気、価格、為替などの影響が小さくなるメリットがあります。
多くの金融機関で、自動引落しによる積立プランが設定されています。最初はそれ活用するとよいでしょう。
複利効果+長期投資で大きく育てる
投資信託には運用益を分配金として受け取るタイプの商品と、再投資をする商品があります。
将来に向けた自分の資産形成を目的にするのであれば、再投資をするタイプを選び、複利効果を狙う運用がお薦めです。
金利には単利と複利があります。
単利は、当初の元本のみが利息を生み出す仕組みのことです。
対して複利は、一定期間の利息を元本に含め、それをまた新しい元本として利息を計算します。
利息が再投資されて、利息が利息を生んで雪だるま式に利息が増えていきます。
そして長期間の運用をすることで、より高い複利効果を得て大きなリターンを生み出すことが可能になります。
例えば月々10,000円を年利3%で5年間複利運用した場合の利息は約5万6千円、それを10年間運用すると約21万円、さらに20年運用すると約92万円となり、期間が長いほどその効果は大きくなります。
将来の資産形成のためにはなるべく早くから始め、長期間運用することで有利になるのです。
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【主婦でも簡単】1万円から可能!初心者にお薦めできる投資先は?
中小企業診断士、ライター。
転職を繰り返していたため、他人より退職金が少ないことに不安を覚え、2008年ころより資産形成のために投資信託を活用した金融投資を開始。当初はインデックス投資を中心に運用していたが、徐々に投資哲学に共感できるアクティブファンドに軸足を移す。ただし、積立を基軸とする「コツコツ投資」のスタイルは維持している。
中小企業診断士兼ライターとして多くの経営者にインタビューさせてもらう中で、成長する経営者の「お金に対する哲学」を学ぶことができた。
現在は、経営者の資産形成のアドバイスもできるようになることを目指している。
主な執筆先は、クーリエジャポン、企業診断(同友館)、道経塾(モラロジー研究所)、など