ある日、深刻な顔で相談に来たお母さんがいました。
話を聞くと、娘さんは小学一年生。授業中にトイレに行きたくなったが、先生に伝える勇気が無く、椅子に座ったまま…。Sちゃんの周りは小さな池が……な状態。
恥ずかしくて、もう学校に行きたくないと言って困ってるようです。
さて、あなたのお子さんなら何と声を掛けますか?
大切なのは子ども一人では解決させない事
- 「大丈夫。大丈夫。もうお漏らししないよ。」
- 「気にしたらトイレ行きたくなるから、気にしちゃダメ。」
- 「なんで休み時間にトイレ行かなかったの?」
どの言葉も子どもには伝わりません。
まして、3は、本人が一番後悔している事。
休み時間は遊びに夢中になる事だってあります。きっと誰でも経験する事ですよね。
それを責めては、今度は休み時間も楽しめなくなっちゃいます。
学校でのお漏らしは本人にとっては重大事件です。
学校に行きたくないとまで言ってるんですから尚更、とてもデリケートな問題です。
入学したばかりの頃は、時間の概念も少なく、つい遊びに夢中になってしまいます。大切なのは、先生に相談し、親と先生が一丸となって、このトラウマを克服してあげる事!
小学一年生ひとりにはあまりにも重荷です。
不安にさせる言葉はNG!
小学校低学年では、お漏らしをする子も少なくはないです。
保健室に行けば、下着や洋服も用意されています。
良くある事なので、お漏らしを特別の事のように言わない事は大切です。
お母さんの工夫
家では「お漏らししちゃダメよ」等とは言わない事。
そして、「トイレになったら先生に言って大丈夫だからね、無理するのは体に良くない事だよ。」と教えてあげる事です。
本来、排出は体の中の不要なものを出すことなので、トイレに行く事は、恥ずかしい事ではありません。
そして、帰宅後は必要以上に「どうだった?」と聞かない事です。聞きたい気持ちはわかりますが、あくまでも自然に!
先生の工夫
授業の始まる前にトイレに行くように、クラス全員に声をかけるようにしました。
ひとりだけに声を掛けられると特別感がありますが、全員に声をかけると受け取り方が違います。中には、「行ってなかったー」と数名ズラズラとトイレに行ったり(笑)Sちゃんもニコニコと笑っていたようです。
そして、二学期スタートした時には、授業前のトイレが習慣になったという事もあり、Sちゃんの不安はなく、すっかり楽しい学校生活になっていたようです。
親と先生の連携プレーの勝利ですね。