タマネギでもう泣かない! そのコツを料理のプロに聞いてみた

投稿日:2022-09-28 更新日:

カレーライスに野菜炒め、サラダと、毎日の食卓に欠かせないタマネギ。しかし、実際に口に運ぶまでの不都合として、切る時の“涙”を挙げる人も多いのではないでしょうか。そこで、泣かないためのコツを聞いてみました。

 

涙が止まらないタマネギのみじん切り

カレーライスや野菜炒め、サラダなどの材料として重宝する「タマネギ」ですが、その“最大の関門”とも言えるのが、カットする時に出てしまう涙ではないでしょうか。目頭を押さえても止まらない刺激に難儀する、という人も多いことでしょう。

そこでオトナンサー編集部では、タマネギを切ると涙が出るメカニズム、さらには涙を防ぐ方法について、料理研究家で管理栄養士の関口絢子さんに取材しました。

酵素によって催涙成分が合成される

関口さんによると、タマネギを切ると涙が出るのは、切ったタマネギから催涙成分合成酵素が出て、プロペニルスルフェン酸と結合することで、催涙成分「プロパンチアール-S-オキシド」が合成されることによるものです。

「それが刺激となって涙が出てきます。原因は硫化アリルと思われていましたが、同じ成分を含むニラやニンニクを切っても涙は出ません」(関口さん)

タマネギに、催涙成分そのものが含まれているわけではなく、酵素によって催涙成分が合成され、揮発することで目を刺激するメカニズムがわかったといいます。

そこで、タマネギを切る時に涙が出ないようにするには、タマネギを1時間前から冷蔵庫で冷やし、揮発物質の拡散を防いだり、酵素の反応スピードを鈍らせたりする方法があります。また、ゴーグルなどで目を保護する方法や、切る前に電子レンジで30秒ほど加熱して揮発物質を飛ばす方法もあるそうです。

ちなみに、関口さんご自身はコンタクトレンズを使用しているため、「泣かされることは一切ありません」。

(オトナンサー編集部)


ライター:

関口絢子(せきぐち・あやこ)
料理研究家・管理栄養士・インナービューティースペシャリスト

米国栄養カウンセラー、ヘルスケアプランナー。企業やウェブサイトなどの各種メディアで、レシピやコラム、企画提案などを行う。斬新なアイデアやニーズを捉えた企画が人気を博し、CM用のフードコーディネートやフードスタイリング、商業施設のフードプロデュースなど多岐にわたり活動。「毎日続けられること」をモットーに簡単・おいしい・おしゃれ、かつ美容と健康に直結したレシピを発信。自らの体調不良を食で克服した経験から執筆した著書「キレイになる!フェロモンレシピ」で「食から始めるアンチエイジング」をテーマに、女性が一生輝き続けるための食事法を紹介。セミナーや女性誌の特集で人気を集めている。

■オフィシャルブログ(http://ameblo.jp/ayako-sekiguchi/)
■YouTubeチャンネル「管理栄養士:関口絢子のウェルネスキッチン」(https://www.youtube.com/channel/UC6cZRYwUPyvoeOOb0dqrAug)

 

▼家事が楽になる「魔法の家事ノート」アプリはこちら▼
魔法の家事ノート

-家事ノート

関連記事

風邪やインフルエンザになっても、お風呂に入って大丈夫? 昔は「ダメ」と言われたことも…

インフルエンザや風邪の流行が拡大しています。かかってしまった時、お風呂に入っても大丈夫なのでしょうか。 インフルエンザのとき、お風呂に入っても大丈夫? 厳しい冷え込みと乾燥で、インフルエンザや風邪の流 …

果汁100%ジュースの多くは糖分しかない「嗜好品」

不足しがちなビタミンなどの栄養を摂取するために、よく利用される「果物ジュース」。現在では飲みやすさを追求した数々の商品が売られていますが、そもそも果物ジュースに、フレッシュフルーツ同様の栄養価を期待で …

鉄分に食物繊維、ミネラルも “東洋のスーパーフード”ナツメが魅力的な理由

漢方薬の材料としても使われる植物「ナツメ」。ことわざで「1日3粒食べると老けない」とされる、その魅力はどのようなものでしょうか。おいしい食べ方も合わせて紹介します。 スナック風にした「ナツメチップ」は …

目の不調につながる“まつ毛ダニ”に「怖いよー」「5人に1人は住んでる」の声、原因や予防法は?

まつ毛にいるダニ「まつ毛ダニ」の存在についてSNS上で話題となっています。さまざまな目の不調にもつながるとされる、まつ毛ダニですがその原因や症状、予防法はどのようなものでしょうか。   あな …

自転車のパンク、7割は防げる? もっと注目したい「空気入れ」の重要性

自転車に乗る人の多くが経験したことのあるだろう「パンク」。実はその原因は7割が「空気入れ」で、防止は意外と難しくなさそうです、が、「空気入れの正解」はひと口でいえないのが難しいところ。しかしそれを知っ …