「静かにしなさい!」この言葉を何度我が子に言ってきた事か。
小さい頃は言う事はきかない。特に、男の子は元気でやんちゃ。それは当然の事にように思っていました。
が、あるVTRを撮影する時に、もしかしたら、静かに出来る子と出来ない子の違いは親にあるのではないかと気づいたのです。
親から「今日は何をすべきか」を伝えてもらっていない子ども達
とある休日、幼稚園の先生へ向けての感謝VTRを撮影するために、みんなが幼稚園に集まりました。
子ども達は、「休日の誰もいない幼稚園」「私服で幼稚園に来たこと」「休日にお友達と一緒にいられる事」に大変興奮していました。
最初は、みんながテンション高かったのですが、撮影が始まるとほとんどの子どもが静かなりました。
が、中には、撮影が始まってもまだまだテンション高く騒ぎ続ける子ども達がいました。
静かな子から撮影をスタートし、元気な子たちにはおよその撮影開始時間を伝え、落ち着くのを待つ事にしました。
が、その子達の番が来て声を掛けにいくと、私から逃げてばかり。
まるで鬼ごっこやかくれんぼみたいに楽しみながら逃げ続けます。
やっとの思いでその子達と話が出来る状態になり、撮影へと向かったのですが、撮影場所でもふざけてばかりで、全く話が先に進みません。
その子の親達を見ると、おしゃべりに夢中でこちらの状況を気にしている様子もありません。
とうとう我慢の限界となり、その子達に強い口調で聞きました。
「今日は、ここに何をしに来たか知っていますか?」
その言葉に、子ども達はびっくりし、私を見つめ答えました。
「わからない。お母さんに幼稚園に行くよって言われただけ。」
騒ぎ続ける理由は「どうするべき」を教えてもらっていないから
静かに待っている子どもにも同じ質問をしてみました。
すると「お世話になった先生にメッセージを言うため」と返ってきました。
そうか!理由は“ここ”にあったんだと気づきました。
静かにできない子ども達は、
「何故、休日の幼稚園に行くのか」
「そこで何をするのか」
「それは何のためにやるのか」
という事を親に伝えてもらっていないんだと思いました。
それから、その子ども達に、今日の意味を伝えました。
すると「知らなかった!」とあっさりと、撮影に応じてくれました。
親の伝え方で子ども達は大きく変わるという事を改めて実感しました。
ただ目的を伝えるのではなく、
「何故、それをするのか。」
「そのためにはどうするべきなのか。」
を伝える。
例えば、病院では、「具合の悪い人がたくさんいるから静かにしてあげようね。」と伝える。
そうする事で、子ども達は子ども達なりに理解をし、ちゃんと協力してくれる。
まだ小さいからと言って伝えないのではなく、小さい頃から伝え続ける事が大切だなと実感しました。