人間関係に疲れた! 上司をギャフンと言わせたい? 成すべきことをして果報を待て?

投稿日:2019-09-23 更新日:

ベストセラー作家の佐奈由紀子さんは、人とのコミュニケーションで悩んでいる場合、相手の誕生日を知るべきだといいます。

人とうまくコミュニケーションを取るには?

あなたは上司とウマが合いませんでした。毎日のように叱られて、精神的にもかなりしんどい思いをしています。「ちくしょう。なんで、俺ばかりがこんな目に!」。さらに、オーバーワークでミスを連発。上司は怒り狂い、同僚や部下の冷たい視線がつらすぎます。嫌な相手とうまくコミュニケーションを構築する方法があったらどんなに楽でしょうか。

今回は、ベストセラー作家の佐奈由紀子さんに話を伺います。近著として「仕事、恋愛、人間関係…あなたは5倍強くなれる! 誕生日だけで『生まれつきの才能』がわかる本」(ゴマブックス)があります。

まずは相手のスタイルを理解しよう

佐奈さんは、コミュニケーションなど人との関わり方で悩んでいるなら、相手の誕生日を聞くべきだと言います。まずは、どんなタイプか知ることが大切なようです。

「大学卒業後、大手上場企業、外資系IT企業で秘書をしていました。その際に、活躍する人ほどコミュニケーションが巧みで、人心掌握術にたけていることが分かりました。以来『人』の研究に興味を持つようになり、現在に至っています。個人の誕生日をベースにしたコミュニケーションセミナーは、多くの会社で導入されるようになりました。人間関係はスキル研修だけではどうにもならないことに気がつきました」(佐奈さん)

具体的に、どのようなことが間違っているのでしょうか。

「研修会社が提供しているスキル研修は対処療法です。たとえば、上司との関係性が悪くなった場合、そこに行き着くまでのプロセスがあります。そのプロセスを理解せずに、表面的な対処療法(おべっかを使う、ひたすら上司に賛同する、上司が気に入る振る舞いをする…)をしたところで、あまり効果的とは思えません」

「それよりも、相手が持っている普遍的なもの、『誕生日』から導き出される要件の方が大切だと思います。日本ではすぐに表面上のスキルや枝葉部分だけが注視されていますが、決してそれが本質とはいえないように思います」

さらに、佐奈さんは次のように続けます。

「海外では、運気の考え方が日常に入り込んでいます。エグゼクティブは運気を施す方法にコストをかけています。それらは手段や方法論ですが、人生訓、生きていく上での哲学を表しています。長い歴史の中で蓄積されてきた、幸せになるための教訓です。思考から行動に至るまでの過程で、どれほど自分を見つめられるかが大切なのです」

日本人の特性から見えてくるもの

次に、佐奈さんは日本人特有の性質について解説します。

まず、日本人は昔から縁起を大切にする民族です。大安に結婚式を挙げたり、葬儀は友引を避けるなど、このような考え方が生活に密着しています。縁起といえば、ことわざも忘れてはいけない存在です。

思いがけない幸運に巡り合う意味として、「棚からぼた餅」ということわざがあります。棚から牡丹餅が落ちてきたという意味で幸運を意味しますが、同じような意味のものに、「海老で鯛を釣る」「果報は寝て待て」などがあります。努力をせずに幸運にありつきたい人間の本音を表したものとされています。

中国には「守株待兎(しゅしゅたいと)」ということわざがあります。株を守ってウサギを待つという、牡丹餅がウサギに変わった意味になります。ある農夫が狩猟もせずに休んでいたところ、ウサギが切り株にぶつかり努力をせずにおいしいウサギを仕留められたというものです。

この話にはオチがあります。翌日も農夫はウサギがぶつかることを期待して何もせずに待っていました。3日が過ぎ、1週間が過ぎ、1カ月が過ぎました。結局、農夫はウサギを得ることができずに、自分の田畑も荒廃させてしまいました。本来、やるべき仕事を放棄してはいけないという戒めの言葉です。

「棚から牡丹餅」も、牡丹餅が落ちてくるのを待っていても何も落ちてきません。「海老で鯛を釣る」は、少しの投資で大きな利益を得ることですが簡単ではありません。「果報は寝て待て」も、寝ていたら果報が来るのではなく、全てをやりきったらあとは寝て待ちなさいという意味です。ことわざにはちゃんと「オチ」があります。

本書は、佐奈さんがこれまで経験してきたノウハウを分かりやすく説いています。その考え方は私たちにとって、何らかのヒントになるかもしれません。

(コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員 尾藤克之)

尾藤克之(びとう・かつゆき)
コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員

東京都出身。代議士秘書、大手コンサルティングファームにて、経営・事業開発支援、組織人事問題に関する業務に従事、IT系上場企業などの役員を経て現職。現在は障害者支援団体のアスカ王国(橋本久美子会長/橋本龍太郎首相夫人)をライフワークとしている。NHKや民放各社のテレビ出演や、経済誌などからの取材・掲載多数。著書も多く、近著に「3行で人を動かす文章術」(WAVE出版)がある。埼玉大学大学院経済学研究博士課程前期(経済学修士、経営学修士)。

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