家事ノート

水道水で失明リスクも! 「コンタクトレンズ」ユーザーが必ず知っておくべきこと

投稿日:2019-06-19 更新日:

コンタクトレンズの取り扱いを誤ると、感染症や失明のリスクがあります。安全に使用するために気を付けるべきことを、眼科医に聞きました。

コンタクトレンズ、今の使い方で大丈夫?

 

視力を矯正し、快適な視界を提供してくれる「コンタクトレンズ」。眼科医の検査や処方を受けたものを使用するのが基本ですが、それと並んで大切なのが正しいレンズケアです。レンズケアを怠ると、コンタクトレンズに汚れが蓄積し、眼障害の発症リスクが高まります。主なものは角膜上皮障害、アレルギー性結膜炎、感染性角膜潰瘍、角膜内皮障害などです。

コンタクトレンズの誤った取り扱いによるリスクや、正しいケア方法について、久喜かわしま眼科医師の川島素子さんに聞きました。

 

コンタクトレンズのNG行為

【交換時期を過ぎたレンズを使い続ける】
汚れがたまることにより、感染のリスクや眼球を傷つけるリスクが高まります。また、コンタクトレンズ障害を起こしやすくなります。

【装用したまま入浴・洗顔・水泳をする】
目に水が入り、コンタクトレンズを紛失してしまう恐れがある他、海水などの塩分やプールの消毒剤、洗顔時の洗顔フォームなどがコンタクトレンズに悪影響を与えて、眼障害を引き起こす可能性もあります。

水中に生息している「アカントアメーバ」による感染症は、治療が難しい目の病気の一つで、最悪の場合、失明することがあります。コンタクトレンズを装用して水泳や入浴したり、シャワーを浴びたりすると、コンタクトレンズと水が接触する機会が増え、アカントアメーバや他の微生物による感染症のリスクが高まります。

地域や水質など、環境によって感染リスクの程度は異なりますが、水泳や入浴、シャワーの際はコンタクトレンズを外す習慣をつけましょう。

【装用したまま寝る】
酸素不足に陥り、角膜内皮細胞障害を引き起こすリスクがあります。その他、充血や異物感、傷がつくなど、さまざまなコンタクトレンズ障害を起こします。

【連続して長時間装用する】
目の中の酸素が不足するため、長時間の装用はNGです。装用時間は1日10時間程度を目安としてください。

【長期間同じケースを使う】
レンズケース本体やキャップにも、汚れが蓄積し、細菌などの微生物が繁殖してしまいます。使うたびにすすぎ洗いをし、自然乾燥させましょう。また、3カ月に1回程度のペースで新品のレンズケースに交換してください。

【水道水を使う】
ソフトコンタクトレンズのケアには、水道水を使用してはいけません。水分を含んだ柔らかい素材でできているため、雑菌や細菌が付着しやすかったり、浸透圧の関係でレンズが変形したりする恐れがあります。ハードレンズの場合、すすぎ洗いに水道水を使用できますが浸け置きはNGです。アカントアメーバは水道水中でも生息しており、不適切なレンズケアにより、重篤なアカントアメーバ角膜感染症を引き起こすリスクがあります。

 

正しいレンズケア方法とは

1.コンタクトレンズに触る前に手を清潔にしておきます(爪を短く切っておく・石けんで手を洗い、繊維が付着しないペーパータオルなどで十分にふき取る・細菌を外から持ち込まない)。

2.洗浄消毒液を数滴レンズに垂らし、両面を優しくゆっくりと一定方向にこすり洗いします。30回程度+すすぎを行うことで、細菌数を1万分の1に減らすことができます。

3.洗浄消毒液は毎回交換してください。古い液は汚れによって消毒効果が低下するため、消毒液のつぎ足しは厳禁です。

4.レンズケースは毎回水道水で洗います。水分中にアカントアメーバが生き残るため、自然乾燥させます。

5.細菌の集まりであるバイオフィルムの増殖を防ぐため、レンズケースは3カ月ごとに交換してください。

上記が一般的なソフトコンタクトレンズのケア方法ですが、レンズによって適切なケア方法は異なります。眼科医の指導やレンズの説明書に従ってください。

 

ケースと専用液を持ち歩く

「目の定期検診は必ず受けましょう。その上で、正しいコンタクトレンズケアを行うことが大切です。レンズに傷や破損、変形がないか常に観察しましょう。外れやすいようであれば、目の病気(アレルギー性結膜炎、ドライアイなど)がないかや、コンタクトレンズのフィッティング、レンズが目の形に合っているかを診てもらうとよいでしょう。人工涙液点眼などを併用し、乾燥させないことも大切です。

充血や痛み、異物感など何らかの症状が出たら、すぐコンタクトレンズを外してください。不調が出たらすぐ外せるようにコンタクトレンズケースと専用液を持ち歩くとよいでしょう。少しでも不調、違和感があれば、すぐに眼科を受診してください」(川島さん)

(ライフスタイルチーム)

 

川島素子(かわしま・もとこ)
慶應義塾大学医学部眼科学教室特任講師、久喜かわしま眼科非常勤医師

1998年慶應義塾大学医学部卒業。現在、同大医学部眼科学教室特任講師および久喜かわしま眼科非常勤医師。日本眼科学会専門医、日本抗加齢医学会評議員、ドライアイ研究会特別委員、LIME研究会世話人。久喜かわしま眼科ホームページ(https://www.kuki-eye-clinic.jp/)。

 

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