
他人の懐事情や生活レベルを気にしても仕方がないとはわかっていても、やはり気になるもの。
とはいえ、どんなに仲が良くても、友人や同僚とお金の話はなかなかできませんよね?
「聞きたいけど聞けない…」そんなモヤモヤを解消するために、総務省が実施した『平成26年全国消費実態調査』の調査結果をもとに、いったいみんながどれくらいの資産を持っているのかを見ていきましょう!
家計資産の平均は3491万円!!
『平成26年全国消費実態調査』によれば、2人以上の世帯(世帯主の平均年齢57.3歳、世帯人数3.03人)の家計資産は平均3491万円でした。
内訳は…
- 金融資産(貯蓄-負債)1039万円(29.8%)
- 宅地資産1832万円(52.5%)
- 住宅資産492万円(14.1%)
- 耐久消費財128万円(3.7%)
で、金融資産と宅地資産が大部分を占めていることがわかります。
「みんな、そんなに資産があるんだ…」と少なからずショックを受けてしまった方もいるかと思いますが、これはあくまでも平均の話。一部の資産家が平均を押し上げているため、実際は平均以下の世帯が全体の6割以上を占めています。そのため、資産額の少ない方から並べたときに真ん中に来る金額(中央値)は2238万円です。
さらに、これはすべての調査結果の平均のため、年齢による差は考慮されていません。当たり前の話ですが、年齢が高いほど収入が高くなり貯蓄も増えるため、家計資産も多くなります。下に世帯主の年齢ごとの資産状況を紹介しますので、参考にしてください。
都道府県別の家計資産額
家計資産は、平均賃金や地価の影響を大きく受けるため、住んでいる地域によっても左右されます。そこで、同調査から都道府県別のデータを見ていきましょう。
まずはベスト10から。
家計資産が一番多いのはやはり東京都で、6058万円とダントツのトップです。続いて神奈川県4518万円、愛知県4488万円、埼玉県3813万円と続きます。いずれも大都市圏のため地価が高く、宅地資産の割合が高いのが特徴です。特に東京都は宅地資産が4089万円と突出して高く、地価の高さが際立っています。
逆に5位の奈良県3713万円、6位の福井県3707万円は、金融資産の多さで上位に食い込んできました。金融資産だけで比較した場合、奈良県は1358万円で全国4位、福井県は1379万円で全国3位です。
ちなみに、金融資産の全国1位は香川県の1477万円、2位は島根県の1382万円でした。この結果は意外に感じる方が多いのではないでしょうか?
続く7位の静岡県3637万円と8位の千葉県3537万円は、ふたたび宅地資産の多さで上位にランクインしました。
9位の滋賀県から全国平均の3491万円を下回るようになります。このことから、上位8都県が全体の平均を高く押し上げていることがわかります。
11位から30位は以下のとおりで、近畿地方の府県が上位にランクインしているのが特徴です。東京ほどではありませんが、大阪を中心とした大都市圏は地価が高く、宅地資産の多さが家計資産を押し上げていることが見えてきます。
31位以下の順位は下記のとおりで、31位の愛媛県、34位の高知県以外は、すべて北海道・東北地方、九州・沖縄地方となっています。これを単純に地域格差といっていいのかはわかりませんが、家計資産で見る限りは東京から離れるほど家計資産が少なくなるのが実状でしょう。
このようにひとくちに家計資産といっても、世帯主の年齢や居住地域、生活レベルによって平均は大きく変わります。地方在住者にとって東京都の数値はまったく参考になりませんし、その逆も同じです。
今後の人生設計を考えるために、生活しているエリア、年齢層をふまえ、金融資産、宅地資産、住宅資産を含めた資産状況をチェックしてみてはいかがでしょうか?
【参考】
総務省 『平成26年全国消費実態調査 家計資産に関する結果』