
子どもが小学生の時が一般的には”貯め時”と言われています。
保育料などのの出費がなくなり、子どもの手も離れるので、その代わりに習い事などを増やす方も多いのではないでしょうか。
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今回はFPラウンジ代表、ファイナンシャルプランナー豊田真弓さんにご回答頂きました。ご相談内容はこちら!
Q.年収1000万なのにお金がない!保険貧乏で貯金が出来ない

子どもが出来たタイミングで保険を見直し、学資保険や夫婦の終身積立て、医療保険など、たくさんの保険に入り、毎月10万円ほど払っています。
しかし、子どもが大きくなるにつれ、習い事や塾などで出費がかさむようになり、保険にお金を払いすぎているせいで、貯金も出来ず、すぐに使えるお金がありません。
保険料10万円のうち8万円くらいは積立なので、今更解約も出来ず。保険を解約すべきか悩んでいます。
(カノウさん/40代/女性)
【FPが回答します】家計の手術が必要!生活費の3~6カ月分の貯蓄は常にキープする!

お子さんが小さいころは「払えるだろう」と思った保険料が家計を圧迫する。
典型的な「保険ビンボー」の輪廻にはまってしまったようですね。
しかもまだお子さんは小学生。教育費はむしろこれからが本番ですから、今しっかり方向性を打ち出す必要がありますね。
ご相談の内容を読んで最も問題だと思ったのが、「すぐに使えるお金がない」ことです。
家計管理のキホンとして、何があっても常にキープしたいのが「生活予備費」です。
そのため、家計の防波堤として、生活費の3~6カ月分の貯蓄は常にキープしておく必要があります。これがない状態は非常にリスキーです。大波が来たら対処できません。
一方で、いったん冷静に考えることもお勧めします。「月8万円くらいは積立」とのことですから、「貯蓄ができない」というのは正確ではないはず。

教育資金や老後資金については「保険で貯蓄」をされている一方、「それ以外の貯蓄が(以前はできたのに)できなくなった」ということでしょう。
さて、ここでカノウさんの取りうる道は3つあります。
【保険貧乏】解決策その1:家計を見直し、思い切った決断を!

1つめは、長期的な教育費や老後用の貯蓄は保険で貯蓄ができているわけですから、その他の目的での貯蓄をするために月いくら支出を減らす必要があるのかをチェックし、その分を節約します。
場合によっては、親のこづかいや子どもの習い事を減らす、レジャー費を減らす、外食を減らす、車があるなら辞めるなど、思い切った決断も必要です。
【保険貧乏】解決策その2:世帯収入を増やす!

2つめは、世帯収入を増やすことで対処する方法です。
2,3万円の不足なら、副業などで補うことも可能でしょう(職場で副業を禁じていれば別ですが)。
1つ目の節約と併せ技で取り組むとさらに効果的です。ただし、怪しい投資話に乗るようなことはしないよう注意してくださいね!
【保険貧乏】解決策その3:最終手段は傷の浅い保険を途中解約!

3つめが、貯蓄型保険の一部解約です。保険には一定期間、解約控除といって、途中解約で引かれる分があります。
あるいは、低解約返戻金型の終身保険の場合は、途中で解約してもほんの少ししか戻りません。より傷の浅い商品を調べたうえで、一部を解約するのです。
当然ですが、1つめ、2つめも行ったうえでそれでもだめなら、という順番で考えます。
詳しい家計データがないので、正直、深刻度がわかりませんが、家計の手術が必要だと思われます。ご自身で手に負えないときは信頼できるコンサルタントに相談し、早めに問題を解決しましょう。放置するとツケは老後に行きますからね。