車に乗っていると、どうしても燃費のことが気になってしまうという方が多いのではないでしょうか?
また、地球温暖化対策でCO2排出量の削減が緊急の課題にもなっています。
そこで、注目を浴びているのがムダな燃料消費を抑える“エコドライブ”です。
燃費はエンジンの排気量にも左右されますが、実はちょっとした運転の仕方で劇的に変わるのです。
そこで今回は、エコドライブのポイントをまとめた「エコドライブ10のすすめ」(エコドライブ普及連絡会)について解説していきます。
ふんわりアクセル「eスタート」
車間距離にゆとりをもって、加速・減速の少ない運転
減速時は早めにアクセルを離そう
エアコンの使用は適切に
ムダなアイドリングはやめよう
渋滞を避け、余裕をもって出発しよう
タイヤの空気圧から始める点検・整備
不要な荷物はおろそう
走行の妨げとなる駐車はやめよう
自分の燃費を把握しよう
(平成24年10月 エコドライブ普及連絡会)
アクセルはふんわり穏やかに!
エコドライブの基本は、急なアクセル操作をしないこと。
発進するときは、ふんわりと穏やかにアクセルを踏む「eスタート」を実践しましょう。
最初の5秒で時速20kmまで加速することが目安とされています。
ただし、信号待ちの先頭からの発信、合流した後などは、ほかの車の妨げにならないように、しっかり加速することが大切です。
信号待ちからの発進がもたつくと、一度の青信号で通過できる車が少なくなり、渋滞の原因になりかえって環境に悪影響を与えます。
また、走行中は、一定の速度で走ることが大切です。ムダな加速や減速が多いと、市街地では2%程度、郊外では6%程度も燃費が悪化します。ほとんどの場合、車間を広くすることで、ムダな加速や減速は避けられます。
そして、前方の信号が赤になるなど停止することがわかったら、早めにアクセルから足を離すことも大切です。車は惰性である程度は進みますので、ムダな燃料消費を防げます。
また、減速するときや坂道を下るときは、積極的にエンジンブレーキを活用しましょう。ブレーキで減速するよりも、燃費が良くなります。
ただし、自分の燃費だけを気にして周囲の交通の状況や流れのことを考えない“エゴ”ドライブにならないように注意してください。
信号待ちの先頭になった場合はすみやかに制限速度まで加速する、2車線道路であれば左側を走る、混雑時は極端に手前から減速しないなどを心がけましょう。
エアコンとアイドリングのストップは基本
エアコンは冷却と除湿を行うものですので、基本的に暖房のときは必要ありません。
ですので、暖房を使うときは「ACスイッチ」はオフにしておきましょう。これは知らなかったという人が多いのではないでしょうか。
ただし、雨など湿気が多い日にエアコンをオフにして暖房を使うと、窓が曇ってしまいます。
そんな場合は、外気導入に切り替える、風向きを「デフロスター」(上向きの矢印の位置)にしてフロントガラスに風を当てると解消できます。それでも解消しない場合は、エアコンをオンにしましょう。
そして、アイドリングも意外なほど燃費を悪化させます。車にもよりますが、10分のアイドリングで約0.13リットルの燃料を消費します(エアコンはオフの状態)。
荷物の積み下ろしや待ち合わせなど、ちょっとした時間でもエンジンを止めてください。
また、長年の習慣で暖機運転をしている方もいるかもしれませんが、最近の車は暖機運転をする必要がありません。暖機運転時は5分で約0.16リットルの燃料を消費してしまいますので、エンジンをかけたらすぐに発進しましょう。
ただし、-20℃程度の極寒冷地などの特殊な使用環境では、暖機運転をしてください。
ちょっとした気配りで燃費が改善!
燃費をよくするためには、日々のちょっとした気配りやメンテナンスも重要です。タイヤの空気圧を適正に保つ、車に余計な荷物を積まないといったカンタンにできることでも、燃費は改善します。
また、お盆やお正月などは高速道路の大渋滞が発生しますが、こうした渋滞を避けるようにするだけで、ムダな燃料と時間を使わなくて済みます。
そして、迷惑駐車は絶対にヤメてください。自分の燃費には関係ありませんが、渋滞の原因になり、環境に良くありません。
また、事故の原因になる可能性もあります。繰り返しになりますが、自分だけが良ければそれでいいという“エゴ”ドライブにならないように注意してください。
研究の結果、上記のことを守るだけで、10%前後の燃費改善につながることがわかっています。現在、平均燃費がリッター10キロの場合、11キロに伸びるということですので、仮に年間1万キロ走っているとすると、ガソリンを91リットル、金額にして10920円も節約できます(レギュラーガソリン、120円/リットルで計算)。
決して馬鹿にできない金額になりますので、長距離ドライブが増える夏本番を前に、もう一度、自分の運転を見直してみてください。
環境にも家計にも優しいエコドライブを心がけましょう!
参照:ママニティ、エコドライブ普及連絡会など