昨今は、離婚や夫婦の仲について騒がれているようなイメージがありますが、世界から見ると日本人の夫婦は仲が良い、というような調査結果が出ているそうなのです。
いったい何故そのような結果が出ているのでしょうか。
日本人夫婦は世界一仲がいい?
統計数理研究所がおこなった調査で、面白い結果が出ています。
この調査は、アジア太平洋地域11の国と地域を対象におこなったもの。
「悩みや重要な相談をまず誰に相談しますか」という質問で、「夫婦」と回答した日本人は53.2%と最も多い結果でした。
他の国や地域でも「夫婦」は1位でしたが、過半数を超えたのは日本だけだったそう。
また、別居率でも興味深い結果が出ているようです。
国際意識調査のISSP調査の中で「有配偶者に占める別居中の割合」を示したデータで、日本の別居率は0.3%という結果に。
世界37カ国中、1番低い数値だったそう。
アメリカは6.2%と高い水準になっており、離婚率とも連動していると見られています。
円満な結婚生活に必要なものとは?
2010年、内閣府が日本を含めた数か国に実施した「結婚生活を円滑に送る上で大切なこと」についての調査です。
13項目の選択肢から3つ選ぶのですが、結果として、どの国でも「互いに誠実であること」という回答が8割前後と最も多かったそうです。
日本もやはり「互いに誠実であること」という回答が一番多かったのですが、なぜか日本だけが6割以下と低めの結果でした。
これによって、日本人は「誠実さ」にあまり重きを置いていないことがわかります。
そしてさらに大きく差が出たのが「性的魅力の保持」という項目です。
これを選択した日本人は2.6%、アメリカ人は40.6%と対照的な結果となりました。
日本人は、結婚生活を円滑に送るために、男女としての夫婦関係は必要ないと考えているということがわかりました。
調査結果をみると、日本人は、淡々と夫婦関係を築いているように思います。
そこには昔からの生活スタイルが影響しているようです。
日本の古いしきたり「家制度」が夫婦仲に影響?
江戸時代に主流となった、武士階級の家父長制が元となっている「家制度」。
「家制度」は、同居する直系家族が長子単独相続をして、家名や財産を継承していくシステムで、一緒に住んで家を支えているものが「家族」として見られていたようです。
親や兄弟であっても別居をすると疎遠になってしまう傾向があったのだとか。
その結果、夫婦も強い結びつきを持つようになっていったそうです。
夫婦関係に満足している人は結構多い
リクルートブライダル総研がおこなった夫婦関係調査では、「夫婦関係に満足している」という人は67.2%に上っています。
また、離婚率もここ数年は減少傾向にあるようです。
離婚などのネガティブな情報は目につきやすいですが、実際はそこまで夫婦の仲が悪くなっているわけではないようです。
核家族化がますます進む中で、夫婦として仲良く過ごせることは家族としても大切なことですよね。
【参考】
ママニティ、ダイヤモンドオンライン、 Weblio辞書、 ブライダル総研、 厚生労働省