柔軟剤等の素敵なCM。
テレビから香りを嗅ぐことはできませんが、広告を見ると、ふんわりといい香りを身にまとえばラグジュアリーな気分になれそうな気がして、柔軟剤や香りつき洗剤を使う人が多いようです。
我が家では、ドラム式洗濯乾燥機で一気に洗濯乾燥すると、ドラム内のくさい匂いが衣類について気になったことから、乾燥まで行う時は柔軟剤を使っていました。
しかし、エレベーターや電車内で、香水、柔軟剤、香りつき洗剤、整髪料、制汗剤、消臭剤、芳香剤などの人工的な匂いがきつくて、少し息を止めてみたり、移動したり、車なら窓を開けたりした経験がある方もいるのではないでしょうか?
頭痛、めまい、吐き気、咳・・・不登校や退職に追い込む化学物質
人工的な香りづけに使われている化学物質が、例え少量でも使われていると不快に感じて体調を崩す「化学物質過敏症」。現在100万人位いるのではと推定されています。
以前話題になった「シックハウス症候群」も、化学物質過敏症の一つです。
学校では、衣服のほか、各家庭で洗って使いまわす給食当番の白衣についた香りに苦しんだり、授業参観でごった返す教室に充満する匂いがつらかったりする子もいます。紙粘土(樹脂粘土)や、校内の塗装に反応するケースもあるそうです。
職場でも同じことが言え、過敏症の人は相手に伝えて改めてもらうか、酷い場合は退職せざるを得ないなど、生活にまで影響を及ぼしています。
洗剤を使わない洗濯をするなど、できることから
2017年に開設された「香害110番」では、2日間で213件の相談が全国から寄せられました。
本人はいい香りと思っても、周りで体調を崩す人までいるとなると、「香害という公害」と言っても過言ではありません。
(※1)シャボン玉石けんから朝日新聞に意見広告が出され、県や市など官公庁でも、香りに対する配慮やマナーを訴えるようになってきています。
香り全てが悪いわけではなく、化学物質を使わずに100%天然素材で作られた香りであれば、いい香りと感じるかどうかの個人差はありますが、少なくとも化学物質過敏症には至らないのでしょう。
我が家はまず、「洗剤や柔軟剤を使わない洗濯」を始めてみました!
(※2)「マグネシウム」を使った洗濯は、洗剤や柔軟剤を使わなくても十分汚れが落ちますし、嫌な匂いもない。洗濯槽のカビや汚れ、排水ホースや排水溝の汚れも減っていくそうなので、今後が楽しみです。1年間使用した後は植木の肥料にもなり、海を汚すこともなく、良いこと尽くし!
胎児や幼い子どもたちほど、化学物質への感受性は高いようです。
大切な子どもの健康に関わる問題として、私たち一人ひとりが、身近にできることから始めませんか?
(※1)シャボン玉石けん
(※2)宮本製作所 ベビーマグちゃん
<参考>
DIAMOND online、弁護士ドットコムNEWS
「週刊金曜日」2016年6月3日号
<出典>
日本消費者連盟
「こども・きょういく・がっこうBOOK No.79 『香り、化学物質で苦しむお友だち』」/ジャパンマシニスト社
「くらしのEye 賢い消費者になるための情報紙」2015年2月号/板橋区消費者センター発行
7歳男児、3歳女児、44歳夫と4人家族で、育児・家事に翻弄される毎日。13年勤めた会社を退職後、現在は月刊誌の取材・執筆・撮影に携わる。一方で子供に関わる社会問題にも関心を寄せる。好きな食べ物はマカロン。