
愛し合う人とのセックス。絶頂を迎えたいのに「最高に気持ち良い!」と感じたことがない、イケない…。
イクという感覚がわからない…。
その原因とは一体何なのでしょう。解決策はあるのでしょうか。
姉妹サイト「ママニティ」の読者からの体や心、お金やくらしのことなど日頃の「気がかり」を解決するコーナーからお悩みをピックアップしました。
専門家やその道のプロが、問題を解決します。
今回はポートサイド女性総合クリニック ビバリータ 院長の清水なほみ先生にご回答頂きました。
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昔から性欲はあるが、感じたことがない…

今までいろんな事を試しましたが、セックスをしてもあまり気持ちよくないし、イッたこともありません。
もう「最高に気持ち良い!」と感じることは出来ないのでしょうか。
これは病気なのでしょうか。
【原因は?】感じないのはオーガズム障害である可能性も

性欲はあるのに、性行為の時にオーガズムに達さない場合を「オーガズム障害」といい、女性の性機能障害の一種と位置付けられています。
病名はついていますが、厳密な意味での「病気」ではありません。
普通に性行為が行える女性のうち、性行為のみでオーガズムに達する人は全体の2~3割であるというデータもあります。

大部分の女性は、性器の挿入ではなく、クリトリスへの刺激が加わることによってオーガズムに達することができるのです。
オーガズム障害と言っても、内容によって細かく分けられることがあります。
[1,原発性オーガズム障害の可能性]初めての性行為からずっと感じない

「セックスをしても気持ちよくない」とのことですが、もし、今のパートナーに限らず、初めての性行為からずっとその状態なのであれば「原発性オーガズム障害」と言って、主に心因性の反応が考えられます。
親が性的なことに対して厳しかったり、逆に性的な虐待を受けていたり、性的なことに関するトラウマがあったりするとこのような状態になることがあります。
[2,二次性オーガズム障害の可能性]以前、または別の人では感じたことがある

また以前は、あるいは他のパートナーでは、セックスの時に気持ちよさがあり、オーガズムにも達していたのであれば、原発性ではなく「二次性オーガズム障害」といいます。
パートナーへの信頼や愛情、パートナーの性癖や性行為の方法との相性などの問題で、以前は得られていたオーガズムが得られなくなった状態です。
この場合は、以前の性行為とどう異なるのか、現在とのパートナーとの関係性がどのようなものなのかを見直すことで改善できる可能性があります。
[3,状況性オーガズム障害の可能性]マスターベーションでしか感じられない

マスターベーションでは気持ちよさもありオーガズムにも達するのに、パートナーのいる性行為ではそれらの感覚が得られない場合を「状況性オーガズム障害」と言います。
この場合は、性的なことに対する後ろめたさなどの心理的ブロックが強くて、パートナーがいると自分の感覚が解放できないというケースもあります。
【対策】オーガズムを得やすくなるトレーニングを

オーガズムは訓練次第で得られるようになることがほとんどです。明らかな心理的ブロックやトラウマがある場合は、カウンセリングで、まずはそれらを改善したほうがよいでしょう。
特にそのような心理的要因がない場合は、マスターベーションやブリッジ法などを用いて、徐々にオーガズムを得やすくなるように練習していきましょう。