「男の子が欲しい」「女の子が欲しい」生まれてくる赤ちゃんの性別を希望したことがありますが?
最近では産み分け診療を行ってくれるクリニックもあるようです。
ネットショッピングで産み分けゼリーを購入できたり、ネットでも様々な産み分けの口コミ・ジンクスなどがあふれており、通院しなくても、試せる産み分けの方法も多数あります。
生殖医療が発展している現在ですが、子どもの性別の産み分けは本当に可能なのでしょうか?
姉妹サイト ママニティに寄せられた産み分け相談をもとに、ポートサイド女性総合クリニック ビバリータ院長 清水なほみ先生に回答して頂きました。
質問:第2子は女の子を生みたい。産み分け方法って本当に効果があるの?
排卵日にセックスすると男の子が生まれやすい、排卵日を外すと女の子が生まれやすい、産み分けゼリーなどネットでの口コミ情報を見かけるのですが、本当に効果があるのでしょうか?
【回答】自然妊娠では確実に性別を産み分けすることは不可能。
生物学的には、自然妊娠でどちらかだけの性を授かることができてしまうと、種の保存に関わる事態になるので、自然妊娠で確実に性別を産み分けることは不可能です。
自然妊娠で産み分けができてしまうと、不都合が生じるのです。
排卵日と産み分けについての俗説は、全く根拠がないわけではありません。
Y染色体よりX染色体の方が受精能力を持っている期間が長いため、排卵日の2~3日前だけにタイミングをとり、排卵日直前に性行為をおこなえば、X染色体の割合が多くなるという意味で、女の子が生まれやすい可能性はあります。
しかし、排卵日にタイミングをとっても、確率は半々ですから男の子が産まれやすくなるわけではありません。
セックスの上手・下手と、赤ちゃんの性別についての俗説は、全く根拠がないものです。
市販の産み分け用ゼリーは、おそらく、膣内のPh(ペーハー)の調整をするものだと思われます。
どこまで確実にPhが調整できるのかが分かりませんし、何もしなくても2分の1の確率で希望した方の性別になるわけですから、「うまくいった」という口コミも信ぴょう性としては低いでしょう。
性別を特定したい理由をよく考えてみましょう。
そもそも、何のために特定の性別の赤ちゃんを希望するのでしょうか?これから来ようとしている赤ちゃんの立場に立って、お母さんが「次は絶対女の子がいいわ!」と言っているところをイメージしてみてください。
幸せな気分やうれしい気持ちになるでしょうか?もしそれが、「赤ちゃん自身がなりたい性別」と反対だったら、どのように感じるでしょうか?お母さんが妊娠前や妊娠中に抱えた感情や思いが、その赤ちゃんが産まれた時から持つセルフイメージに影響を与えます。
その点を踏まえた上で、どうしても女の子を望みたいのかを再度考えてみるとよいでしょう。