家族やあなた自身、タバコを吸っていますか?
タバコの健康被害だけでなくタバコ代がいくらかかっているか考えたことはあるでしょうか。
年間のタバコ代はなんと16万円!!
JT(日本たばこ産業株式会社)が毎年実施している「全国たばこ喫煙者率調査」によれば、2016年5月現在の全国の喫煙者率は、男性29.7%、女性9.7%、男女計で19.3%となっています。
この喫煙率から推計した喫煙人口は男性1,498万人、女性528万人、男女計で2,027万人です。
1日当たりの平均喫煙本数は、男性 18.5本、女性 14.7本でした。ほとんどの男性は1日に約1箱、女性は1日も約4分の3箱を消費している計算です。
2017年3月現在、人気銘柄の「メビウス」の価格が440円ですので、これを元に年間のタバコ代を計算してみましょう。
1日1箱吸う場合
1ヵ月のタバコ代:440円×30日=1万3,200円
1年間のタバコ代:1万3,200円×12ヵ月=15万8,400円
これが喫煙者の年間のタバコ代になります。
想像以上に大きな金額ではないでしょうか。
1箱数百円の出費ですが、これを10年吸い続けると約160万、20年だと320万…。
積み重なるとこんなに大きな金額になるのです。
さらに、タバコ税の増税は避けられない状況になりつつあります。そこで、タバコ価格が値上げされた場合のシミュレーションもしてみましょう。
消費税増税に合わせた値上げの場合
2019年10月に予定されている消費税増税ですが、同時に軽減税率導入も見込まれ、嗜好品であるタバコは増税される可能性が高くなっています。
仮にタバコ1本あたり3円の増税となった場合、メビウスは1箱あたりちょうど500円になります。
1日1箱吸う場合
1ヵ月のタバコ代:500円×30日=1万5,000円
1年間のタバコ代:1万5,000円×12ヵ月=18万円
↓
年間2万1,600円の負担増
喫煙者にとっては、軽減税率の巻き添えを食らうかたちで腑に落ちないと思いますが、年間約2万円の負担増となってしまいます。
電子タバコに乗り換えると?
最近では「iQOS(アイコス)」などの電子タバコに乗り換える人も増えています。
電子タバコを使うには、本体や充電器がセットになった本体と、「ヒートスティック」や「リキッド」などが必要です。
ニコチンなどのタバコの成分が入っていないタイプ(フルーツ味やチョコレート味など)もあり、人気があるようです。
しかし、ランニングコストがかかる上に、電子タバコはやはり機械なので、壊れてしまうというリスクもあります。
禁煙も考えるべき時代に
現在、受動喫煙防止対策として「健康増進法」の改正案が国会に提出される見込みです。
この改正案では飲食店などの屋内の全面禁煙が盛り込まれているため、ますます喫煙者は肩身が狭くなることでしょう。
また、先にも書いたとおり、近い将来、タバコ税の増税は避けられないでしょう。現在、年間16万円というタバコ代がさらに増える見込みですので、健康と家計の両面から、禁煙について一度真剣に考えてみる必要があるのではないでしょうか?
【参考】
JT(日本たばこ産業株式会社)
【ライター】
小日向 淳(フリー編集・ライター)
家計の節約術から資産運用、老後資金、相続対策などを中心に構成から執筆までを手がける。『法改正対応 バッチリ相続まるわかり 2015-16年版』(学研マーケティング)/『これで安心! 月5000円からはじめる老後資金の作り方』(宝島社)/『親の入院・介護で困らない!)』(宝島社)ほか、書籍、雑誌、ムック、Web記事など多数。