家事ノート

幼稚園選びは「運動会」を見学すると失敗しない…その“理由”に共感の声、専門家に聞く

投稿日:2018-09-13 更新日:

「幼稚園を選ぶ時は、運動会を見学すると保護者の雰囲気がわかる」との投稿がSNS上で話題に。「保護者までは見てなかった」「送り迎えしてるママの観察もオススメ」などの声が上がっていますが、専門家の見解はどのようなものでしょうか。

 

良い幼稚園を選ぶためのポイントとは

幼稚園の選び方に関する投稿が先日、SNS上で話題になりました。投稿者によると「幼稚園を選ぶなら運動会を見学するのがいいと聞いてたけど、保護者の雰囲気って結構大事なチェックポイントだと気づいた」「運動会や観劇会を見学すると、保護者の振る舞いやマナーがわかる」とのこと。これに対し「先生の態度は目を凝らして見てたけど、保護者までは見てなかった」「違和感の有無って大事」「入園したらその輪に入ることになるしね」「送り迎えしてるママ達の観察もオススメ」など、さまざまな声が上がりました。

幼稚園を選ぶ際、運動会などのイベントを見学することは実際に有効なのでしょうか。オトナンサー編集部では、幼稚園選びのポイントについて宮城教育大学教育学部の佐藤哲也教授(幼児教育講座)に聞きました。

教育方針や成果をアピールする機会

Q.そもそも、幼稚園の学習環境とはどのようなものでしょうか。

佐藤さん「幼稚園は『遊びを通しての指導』を中心に保育が進められる学校です。小学校のように、国語や算数などの教科書や時間割によって系統的な学習活動が展開されるわけではなく、教育的な『ねらい』に基づいて用意された環境(遊具、素材、道具など)に誘発されて、幼児が自発的に遊びに取り組んでいきます。友達と園庭で走り回る子もいれば、保育室でじっくりと制作に取り組む子もいるでしょう。幼稚園の先生は幼児一人一人の興味や関心に寄り添いながら、遊びの充実や生活習慣の確立、友達と関わる力の育ちを支援するのです」

Q.幼稚園を選ぶ際、運動会や観劇会を見学することは有効でしょうか。

佐藤さん「日々の保育を通じてため込まれた力が発揮されるのが、運動会や発表会です。これらの行事には、保護者や地域住民などが招かれるのが一般的ですが、それは幼稚園にとって、教育方針や教育活動の成果をアピールする絶好の機会となります。どのようなプログラムが用意されているのか、何が目玉の活動となっているのかに加えて、幼児の姿、援助する教師の姿勢、参集した関係者の様子など、行事には幼稚園のカラーが表れます。行事を創り上げるプロセスを公開する園や、大人顔負けの技能や作品を披露する園、参観者も参加できるプログラムを用意している園など、そのカラーはさまざま。事情が許すのであれば、就園前の子どもを持つ保護者の方々も積極的に足を運ばれることをお勧めします。入園案内やネット情報では体感することが難しい『幼稚園の雰囲気』をつかむことができるでしょう」

「保育環境」「瞳の輝き」「人間関係」を見よう

Q.幼稚園の行事を見学する時にチェックすべきポイントは何でしょうか。

佐藤さん「幼稚園行事に参加できる機会があれば『保育環境』『幼児の瞳の輝き』『人間関係のありよう』の3つの観点からチェックするとよいでしょう。まず、保育環境には、大別して物的環境、自然環境、人的環境、雰囲気などがあります。幼児の活動を刺激する遊具や素材、道具、教材が用意されているか、さまざまなキャリアや個性を持ったスタッフがそろっているか、園舎や園庭の日当たりや風通し、安全性、清潔感など、幼児が安心して伸び伸びと活動できる環境条件かどうかを確認しましょう。次に、幼児の瞳の輝きですが、幼児は二度とない『今この一瞬』を生きています。一人一人が夢中になって活動に没頭している姿は実に尊いものです。一心不乱に遊びに取り組む姿や、トラブルに直面しても動揺せずに乗り切ろうとする姿、自分なりに試行錯誤しながら工夫している姿、失敗してもくじけない姿、何事かをやり遂げて満面の笑みをたたえている姿は実に生き生きとしています。幼児の主体性を尊重している教職員は、こまごまと指示を出したり、オーバーアクションでその場を盛り上げたり、失敗を怒ったりはしません。幼児が自ら考え、遊びや生活を進めようとする時、その瞳はキラキラと輝きます。それぞれの幼児が自己発揮できる幼稚園を探してほしいと思います」

佐藤さん「最後に人間関係ですが、幼児は家庭外の集団生活を通じて『人と関わる力』『社会とつながる力』の基礎を培っています。幼児期に育みたい資質や能力の一つに『友達と関わる中で、互いの思いや考えなどを共有し、共通の目的の実現に向けて考えたり工夫したり、協力したりしながら、諦めずにやり遂げることで達成感を味わい、自信を持って行動するようになる』(幼稚園教育要領)ことがあります。行事とは『私(たち)がやりたいこと』『私(たち)がやらなければならないこと』を表現する晴れ舞台です。プログラム進行に幼児自身が参画しているかどうかや、友達同士や異年齢で助け合う姿があるか、友達と一緒に行事を創り上げている姿勢が伺えるかなど、『人との関わり』という観点から行事を参観してみてはいかがでしょうか」

Q.その他、幼稚園の選び方として大事なポイントはありますか。

佐藤さん「幼稚園は『子育ての支援』にも取り組んでいます。保護者からの委託を受けて子どもを育てる、児童福祉としての子育て支援ではなく、家庭と幼稚園が協力・連携し、子育てと幼児教育の充実を図るのが子育ての支援です。保護者同士で情報交換できるスペースの設置、保護者サークルの支援、保護者参加型の保育や行事の企画、有識者による子育て講演会の実施、おやじの会(父親を中心とした活動組織)の活動など、保護者が『親』として成長していくと共に、ほかの保護者とつながれる機会が提供されています。こうした取り組みの有無や内容についてもチェックしてみましょう」

(オトナンサー編集部)


 

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