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住宅ローンの繰り上げ返済で知っておきたいメリット・デメリット

投稿日:2017-11-27 更新日:


住宅ローンを借りている方のほとんどが、繰り上げ返済について検討したことがあると思います。夫婦で相談されているという方も多いのではないでしょうか?

繰り上げ返済によって支払う金利が減らせるため、多少無理してでも繰り上げ返済をしたいと考えてしまいがちですが、実はデメリットも存在します。

繰り上げ返済したあとに「失敗した…」といったことのないよう、住宅ローンの繰り上げ返済のメリットとデメリットについてお伝えします。

繰り上げ返済には2種類あり!


繰り上げ返済には、「期間短縮型」「返済額軽減型」という、ふたつの方法があります。

期間短縮型は、借入期間を短縮できますが、毎月の返済額は変わりません。逆に返済額軽減型は、借入期間は変わりませんが、毎月の返済額を減らすことができます。

また、期間短縮型の方が借りている期間が短くなるため、支払う金利を減らす効果が大きいという特徴があります。

そのため、繰り上げ返済をするほとんどの方が「期間短縮型」を選択します。支払う金利を減らす効果が大きいことはもちろん、定年退職後も住宅ローンの支払が続くことを避けられるからです。

使う人の少ない「返済額軽減型」ですが、「子供が私立高校に入学した」「夫の給料が減った」といった支出の増加や収入の減少に対応するため、毎月の返済額を減らしたい場合に活用できます。

家計を預かる立場からすれば、毎月必ず支払わなければならない固定費が削減できるメリットは非常に大きいことがわかるでしょう。

同じ金額を返済したのに、減らせる支払い金利に差があるのは“損”だと感じるかもしれませんが、毎月の返済額を減らした分を繰り上げ返済にあてれば、金利削減効果は変わりません。

つまり、家計に余裕があるときは当初の返済額を支払って繰り上げ返済し、家計がピンチのときは減らした返済額を支払うという柔軟な運用ができるのです。

繰り上げ返済のデメリットも知っておこう!


繰り上げ返済は、将来支払うはずだった利息を大きく減らすことができるというメリットばかりが注目されますが、実はデメリットがいくつかあります。

ひとつめは、繰り上げ返済をすることによって「住宅借入金等特別控除」、いわゆる「住宅ローン特別控除」を受けられなくなるデメリットです。条件を満たしてこの控除を受けている場合、年末にローン残高の1.0%(上限40万円)にあたる税金が戻ってきます。

ご存知のように、現在、住宅ローンは1.0%を下回る低金利のものもあります。こうした低金利のローンを利用している場合は、繰り上げ返済でローン残高を減らすよりも、控除を受けた方がほんのわずかですが得します。

また、この控除は、「10年以上にわたり分割して返済する」ことが適用条件のひとつとなっています。もし、繰り上げ返済によって10年を下回る程短縮してしまったら、住宅ローン特別控除はその年から受けられなくなってしまうことも覚えておいてください。

そして、最後のデメリットは、繰り上げ返済をすることによって、確実に手持ちの現金がなくなるということです。このことは、次の項目で解説します。

繰り上げ返済と貯金はバランスが重要


繰り上げ返済のベストな方法は、「1日でも早く」「1円でも多く」です。住宅ローンは金利のかかる借金ですから、1日でも早く返済した方が金利を確実に減らすことができます。

しかし、だからといって余裕資金をすべて繰り上げ返済に回して、貯金がゼロというのも考えものです。住宅ローン残高2000万円で貯金が1000万円あるのと、住宅ローン残高1000万円で貯金がゼロでは、どちらが安心して暮らせるでしょうか?

万が一の病気や怪我などへの備え、子供の進学などのライフイベントのための資金は、貯金としてもっておいた方がよいでしょう。

住宅ローンと貯蓄のどちらを優先するかは、価値観で変わります。また、どれくらい貯蓄しておけばよいのかは、収入と家族構成、ライフステージ、保険の加入状況などで変わりますので、これが正解という金額はありません。あくまでも目安としてですが、最低でも300万円は何かのときに使える資金として持っておくことをおすすめします。

いかがでしたか?

住宅ローンの繰り上げ返済のメリットとデメリット、お分かりいただけたでしょうか?
返済する金額やタイミングなど、失敗や後悔のないよう、しっかり相談してください。

【ライター】
小日向 淳(フリー編集・ライター)
家計の節約術から資産運用、老後資金、相続対策などを中心に構成から執筆までを手がける。『法改正対応 バッチリ相続まるわかり 2015-16年版』(学研マーケティング)/『これで安心! 月5000円からはじめる老後資金の作り方』(宝島社)/『親の入院・介護で困らない!)』(宝島社)ほか、書籍、雑誌、ムック、Web記事など多数。

【参考】
国税庁、ママニティ


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