月末になると、申し訳なさそうに「今月ちょっとピンチで…」と、お小遣いの不足を訴えてくる夫。非常によく聞く話ですが、みなさんはどうでしょうか?
家計を預かる妻としては、「会社の付き合いなどもあるのはわかるけど、もうちょっと上手にやりくりして欲しい…」というのが偽らざる本音。
と同時に、「もしかして、ウチのお小遣いは少ないのかしら?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
そこで、30年以上も前からサラリーマンのお小遣いを調査している新生銀行の最新報告『2016年サラリーマンのお小遣い調査』から、世の中の夫がいったいどれくらいお小遣いをもらっているのかを見ていきましょう。
2016年のお小遣いは過去3番目に低い金額に
2016年の調査結果では、男性サラリーマンのお小遣い平均額は37,873円でした。これは、1979年の調査開始以来、3番目に低い金額です。
これを見ると足りなくなってしまうのも仕方がないのかもしれません。
年代別に見ると、もっとも少ないのは40代で35,670円と、もっとも多いのは20代で40,879円です。子どもの学費や住宅ローンなど負担が増える40代のお父さんの懐事情はかなり厳しいことがわかります。
このお小遣いには昼食代も含まれています。ちなみに1回の昼食代は平均587円だったので、お小遣いのうち約12,000円が昼食代で消えています。
また、外でお酒を飲んだ場合、平均で5,102円の出費でした。自宅で飲む場合、2,734円でしたので、2,000円以上の差があります。飲みに行く回数は平均2.3回で、11,765円を飲み代として使っています。
つまり、昼食代と飲み代をのぞくと、自由に使えるお金は15,000円ほど。これは決して多いとは言えないと思いますが、いかがでしょうか?
実は夫もやりくりしている
「夫はやりくりを考えずにお小遣いを使って…」と考えてしまう妻が多いようですが、実は男性サラリーマンの78.9%もの人がやりくりを考えて節約しています。
ダンナだって意外と努力しているのです。
なかでも、「弁当を持参する」「水筒を持参する」は、妻の協力が必要不可欠。
共働きの場合、弁当作りは負担が大きいので難しいかもしれませんが、たとえばお弁当をつくる曜日を決めて、その日だけは頑張るといった方法もあります。
こうした実情をふまえて、一度夫婦でお小遣いの金額や使い方、節約について話してみてはいかがでしょうか?
ただし、これはあくまでも平均の話。
世帯年収、子どもの人数や年齢によって家計の状況は変わるため、渡せるお小遣いには限度があるものです。
また、男性はあればあるだけ使ってしまうタイプが多いので、むやみに増やすのは考えものということは覚えておいてください。
【ライター】
小日向 淳(フリー編集・ライター)
家計の節約術から資産運用、老後資金、相続対策などを中心に構成から執筆までを手がける。『法改正対応 バッチリ相続まるわかり 2015-16年版』(学研マーケティング)/『これで安心! 月5000円からはじめる老後資金の作り方』(宝島社)/『親の入院・介護で困らない!)』(宝島社)ほか、書籍、雑誌、ムック、Web記事など多数。
【参考】
『2016年 サラリーマンのお小遣い調査結果』(新生銀行)、ママニティ