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SNSでも絶大な人気!若者の救世主!志茂田景樹さんインタビュー

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SNSでも絶大な人気!若者の救世主!志茂田景樹さんインタビュー

派手なファッションに身を包み、Twitterでの人生相談や名言が若者の間でも話題となっている志茂田景樹さん。
1980年『黄色い牙』で直木賞を受賞した作家が、どのように育てられ、どんな子育てをしてきたのか。
今回は志茂田景樹さんに自身の子育て論についてお話を伺いました。

僕の若いころは“イクメン”が後ろ指さされた時代だった

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僕には息子が2人いるのですが、彼らが成長期の時、仕事がとても忙しく育児はほとんど妻に任せきりでした。

オムツ替えなんてしたことないし、妻にやってくれとも言われたこともない。
僕らの若い頃は“イクメン”という言葉はもちろんなかったですし、時代的にも封建色が強かったですから、男がオムツなんか変えていると後ろ指さされた時代ですからね。本当に。

僕の育児への関わりは、ごくたまに子どもをどこかに連れて行くこと。
長男と次男は4歳差で、下の子がお腹にいるときに上の子と近場の公園に行ったり、玉川上水の説明をしながら歩いたりね。

ある日、4歳の長男と井の頭公園に象のはなこに会いに行きました。
はなこはその頃ちょっと性格が荒れていて、観客に苛立って餌を観客の方に投げたりしてね。
はなこは飼育員を襲って、足に鎖を巻かれていたので、イライラしていたのでしょうかね。

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そんな象のはなこを見て、4歳くらいの長男が「あの象、なんか嫌な感じだ。」と言ったのが印象的でした。
まだ4歳の子どもでも、わかるのだな、と思いました。
子どもはとても素直なので、目を見れば感じ取る。きっとはなこは険しい目をしていたのでしょう。

数年前に、はなこは亡くなってしまいましたが、あれからはなこは飼育員さんとたくさんスキンシップして心が穏やかになったと聞いています。人間も象も、スキンシップというのはとても大切なんですね。

そんな息子たちも現在、44歳と40歳。(2017年現在)
息子たちが思春期の頃はというと、長男はわりと落ち着いていたと言うか、おとなしかったですね。高校は海外の田舎で生活していたので、ほんわり育っていますよ。

次男は日本にいたのですが、やんちゃタイプでね(笑)
しかし、彼はやんちゃでしたが、僕に歯向かってきたことはなかったです。もっとも僕が子どもを叱ることがなかった。
女房がわりと厳しく言うタイプだったので、僕は黙っておこうかな、みたいなね(笑)

今は父親が育児に積極的に関わると「イクメンね~!素敵ね~!」と言われますよね。
確かに言葉的には悪くはないけど、“イクメン”という言葉が生まれること自体、一種の差別ですよね。

“イクメン”という言葉がもっと薄れていき、それがなくなった段階ではじめて、男性が育児をするということが当たり前になっていくのではないでしょうか。

カラフルなおじさんの読み聞かせが大人気!

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僕はわが子の育児にそれほど関われなかった代わりに、「よい子に読み聞かせ隊」として全国の子どもたちに読み聞かせをする活動しています。

1996年、僕は出版社を立ち上げたのですが、当時、ショッピングモール的のような場所に入っている書店で、サイン会を開いていました。
僕は遠くからでも目立つので、「カラフルなおじさんが何か面白そうなことやっているぞ!」と野次馬も多く、その中に子ども連れのママの姿もありました。

何度かサイン会をやっているうちに、「あれ、今日も子連れのお母さんがいたな。」と気がついたんですよね。

また、僕は小さい頃、母親から読み聞かせを受けて育って、その時の記憶が心地よいものとして刻まれている。
そんな昔の思い出や、サイン会にいた子連れのお母さんたちの姿がずっと頭の片隅にあって、「読み聞かせをやるか!」と行動を起こすわけです。

1998年の10月、九州のデパートで、ついに読み聞かせがスタートしました。
その時読んだ本の中には、僕が3歳くらいの頃、母によく読んでもらっていた「三匹のこぶた」がありました。
まだ小さかったので断片的にしか覚えていないのですが、なにか暖かい気持ちになりました。

この時は、サイン会の前に読んだのがきっかけだったのですが、子供の反応がすごく良かったので、これからも続けていこうと心に決めたのです。

その後、読み聞かせの仲間が10人を超えたので、「よい子に読み聞かせ隊」を結成しました。
1998年から現在に至るまで、全国各地を巡りました。今年7月に1900回を超えましたよ。

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僕が登場するだけで子どもは大騒ぎ!
最初はとても賑やかなのですが、物語が始まるとしーんとして、子どもは食い入るように聞いています。

現代はスマホ等の電子の画面でもいろいろ観られますが、アナログの紙芝居や絵本のほうが子どもは感情移入しやすいのかな、と読み聞かせをしていて思います。
我が子には1回くらいは読み聞かせをしたことがあるかもしれないけど…全然記憶にないです(笑)
だけど、読み聞かせ活動は次男も一時期手伝ってくれていましたよ。

戦後の東京。ハイカラな姉たちと厳しい親の元で育った僕

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僕は少し年の離れた二人の姉と、15歳上の兄がいる末っ子でした。
兄は20歳の時に戦死したので、両親は特に僕を可愛がりました。
可愛がるということは、親の干渉が多いので、子供心にはあまり好きじゃなかったですね。

僕は当時、体が弱かったので、遠足なんかは必ず親父がついて来て、僕が疲れた顔していると、さーっと僕の前にきて、腰を下ろしておんぶしようする。
子どもにも誇りというか、プライドがあるじゃないですか(笑)
だから「嫌だな~」と子どもながらに思っていました。一度両親揃ってついてきたこともありましたよ!

そんな僕を可愛がった両親ですが、二人の姉たちには厳しかったですね。
上の姉は立川の市役所に勤めていて、赤いハイヒールや白いハイヒールを履いて当時としてはとてもオシャレでした。

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姉がハイヒール玄関に置いておくと、親父がそれを庭に放り投げてね。
戦後の混乱期で質素倹約を旨とすべしという世代でしたから、気に入らなかったのかもしれません。
母親は娘たちに料理をしっかり覚えさせたりしていました。そういった意味で厳しかったです。

戦後の東京はアメリカの文化、ジャズや西部映画、まだ翻訳されていないプレイボーイなども入ってきました。
特に立川あたりは立川基地経由のものが手に入ることもあり、東京でどこでもコーラを買える時代になる前から出回っていました。

そういったアメリカから入ってくる文化の影響を姉たちは強く受ける世代だったのです。
当時小学生だった僕は、そんな姉たちの影響を受けて育ちました。

父親は明治の人間ですから、自分の子供がアメリカ文化にかぶれるのは気に食わなかったのだと思います。

子どものしつけの悩みは育児本では解決しない。

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現代は育児マニュアルが本屋に行けばたくさんあるのですが、昔は三世代、二世代で住むのは当たり前だったので、その家ごとのマニュアルがありました。

お姑さんが息子の嫁さんに伝える。その家に生まれた子どものふさわしいマニュアルが代々伝わっていました。

いまは核家族化が進んで、本屋のマニュアルに頼るしかない。
育児の本をどれだけみても、子供によっても家族によっても性格も生活スタイルも違うので、ぴったり当てはまりません。
しかし、母親が一生懸命、育児本のマニュアル通りにやろうとするので、子どもに押し付けるかたちになってしまいます。

小さな子供というのは本能的に合わないものを排除するので、“嫌なものはとにかく嫌“なんですよね。
すると親は、まだ1歳や2歳くらいの子に対して「この子は手が焼ける子だ。」と言い出す。
あまりにも手が焼けると、「この子さえいなければ」と思ってしまう。
好きな映画にもコンサートにも行けたのにな、って。
育児ノイローゼに近い状態になってしまいます。

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もう少し子どもの年齢が上がると、子供のしつけがわからない親が多い。
子供というのは、親が我が子のために真剣に怒れば、なんだかんだ言ってちゃんと聞きますよ。

今の若いお母さんたちは、まず自分が一歩引いて「この子はどうすれば言うことを聞くのだろう。ぐずらないようになるのだろう。」と頭で考えますが、僕は一歩引かないで、多少感情的になって良いと思いますよ。

子育てをする上で、まず子どもに一番に伝えることは、愛情です。
親の愛が十分に伝っていれば、親と子の結びつきは強くなります。
「やっぱりどうやってもダメだ」と匙を投げる前に、子どもにたくさんの愛情を伝えてほしいと思います。

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更に子どもの年齢があがり、どうも我が子が言うことを聞かないとなると、今度は発達障害ではないだろうか…と心配になる方もいます。
昔はクラスにいろんな子がいましたけど、いまは何でも区別化してしまう。

心配になった母親は、やはり本やネットで知識を得てしまう。
マニュアル本をみて、自分の子に少しでも当てはまると、「発達障害だ」となってしまうわけですよ。

僕がベストだと思うのは、同じ年頃の子供たちを育てる母親同士のコミュニケーション。
ここでの情報交換が一番生きた情報だと思います。

1人でも2人でも良いのです。情報交換出来る人がいれば、有益な情報を得ることが出来ますし、コミュニケーションがとれることでストレスが軽減されたりしますから一石二鳥ですよ。

僕が行く近所の公園でもやっぱり母親同士が情報交換していますよ。

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育児本を見るだけじゃなく、人間同士の関わりは大事、仲間は大切ですよ。
育児ノイローゼのような状態に近い人はそういったコミュニケーションが少ないように思います。
ネットや本で一生懸命、知識や情報を取り入れようとするのも良いですが、一人で悩まず一歩踏み出して、母親ネットワークで生きた情報を得てくださいね。

子どものSOSは子ども目線で対処する

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僕はtwitterなどでお悩み相談にのっているのですが、思春期の悩みも多いですね。

「娘が言うことをきかない。」という母親からの相談、母親に悩みを打ち明けたくない年頃の男の子の部活やいじめの相談。
また、そういった息子の変化に気がつけない、という母親の悩みも多いです。

あとは、「2日ほど学校を休んでしまった。ひきこもりになってしまいそうで不安。」などという、ひきこもりの相談。

最近だと、いじめがエスカレートして辛い思いするのであれば、ひきこもったって良いじゃないか、という考え方も出てきているのでね。
学校に行きたくない子に、「学校には行かないとダメよ!」という言葉は非常にきついものです。

子供の気持ちに逆行するような対応をしていては、「親はわかってくれない」「親には何を言っても無駄だ」と思ってしまいます。
そうすると、子供は親とのコミュニケーションを断絶してしまう可能性があります。

だから子供が学校に行くのが嫌だったら、子供の立場になって、なぜ、どうしてというのを、咎めるのではなく、悩みや思いを一緒に考えよう、というスタンスで接した方が良いかな、と思います。

僕がお悩み相談を受けていて、「学校に行きたくない」というのは男の子が多いような気がしますね。
理由はやはり、いじめかな。
最初はじゃれている程度だったものが、だんだん暴力へとエスカレートする。
それが怖いんですよね。自分よりガタイの良い子もいるのでね。

女の子のいじめは陰湿ですよね。暴力はあまりないですが、孤立させれば勝ちなのでね。

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女の子は孤立させられるのが一番嫌なんですよ。
昨日まで仲良くしていた友達が、今日は全く口をきいてくれない。これは女の子にとってはとても重大な問題ですよね。

親が気づかずに学校にいきなさいと言うと、男の子は自分がいじめられていても、わりと最初は渋々行くようですが、女の子の場合はほぼ学校に行かないですよね。

父親も母親は自分が学校時代の嫌だったこと、嬉しかったこと、覚えていますよね?
我が子と同じ学年だった頃の自分に立ち返って接すると、だいぶ違ってきますよ。

自分たちが小学生の頃と現在を比べてみると、スマホなどが普及して変わった部分もあるけれど、感情の部分はほとんど変わっていないと思います。
あの頃に立ち返って、我が子の目線で話をきく、そうすれば、心が通い合うと思いますよ。

現代の若者に思うこと

こうやって、いろんな方の人生相談にのっていますが、僕は自分の息子たちから相談を受けることは滅多にないですね。
何か聞かれればそれなりに答えていますが、普段アドバイスすることもないです。
でも重大なことはだけは、相談に来ていますよ。
男の子は基本、親には話さないでしょ。特に母親には話したくないときもありますからね。

20歳前後の若者の相談も多いのですが、うつ状態に近い方もけっこう多いですし、僕らの若ころと比べて、増えているようにも感じます。
もはや5月だけじゃなく、年中5月病のような状態と言いますか。
僕らの時代だったら、生きて行けなかっただろうなと思います。

例えば、今の大学生って、居酒屋で飲んでも、“いい感じ”に飲んでいますよね。
みんなはいい気分で飲んでいるから、暗黙の了解で嫌な気分にさせることは言わない。
だから、終始“いい感じ”で終わる。

僕らの学生のころは、6、7人で飲んで“いい感じ”とか絶対ないので。

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哲学論とかでヒートアップしたり、あーでもないこーでもない、たくさん意見が出て、しまいには「コノヤロー!表でろ!」なんてこともよくありました。

今の若者はとてもスマートというか、賢いというか、そんなことで熱くなってモメませんよね。
でもそこに違和感を感じるときがありますよ。
僕は、波風立てずに生きるよりも、多少波風を立ててでも、自分がすっきりする、問題をはっきりさせて、モヤモヤを一つずつ解決することも大事なのではと思います。

そうすればもっと生きやすくなるのではないでしょうか。


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志茂田景樹
作家・よい子に読み聞かせ隊 隊長

略歴:
1940年3月25日:静岡県生まれ。中央大学法学部卒業。
1976年:「やっとこ探偵」で第27回小説現代新人賞、作家活動をスタートさせる。
1980年:「黄色い牙」で第83回直木賞を受賞。山本寛斉ファッションショー「元気主義」にモデルとして出演。
1981年:「汽笛一声」で第4回文芸大賞受賞。
1986年:「元気が出るTV」などバラエティー番組に多く出演。
1990年:「笑っていいとも」でバラエティー番組にレギュラー初出演。
1991年:「鳥居ユキ・93~94秋冬東京コレクション」にモデル出演。
1994年:第13回「日本文芸家クラブ特別大賞」受賞。
1995年:(株)志茂田景樹事務所内に、出版部門KIBA BOOK創立。オリジナル著作400冊を突破。
1999年:活字離れに危機感を持ち、「よい子に読み聞かせ隊」を結成、自ら隊長となって幼稚園や保育園及び児童館、小学校、中学校、高校、専門学校や大学、福祉施設などを訪問。
2004年:著作は500冊を超える。
2014年3月:「キリンがくる日」(ポプラ社)志茂田景樹・文 木島誠悟・絵  
読者投票により最も多く読者の推薦を受け、第19回日本絵本賞読者賞【山田養蜂場賞】受賞
2014年:ラップの作詞やライブ活動を展開
2017年:読み聞かせ・講演会が1900回に達する。

2010年よりはじめたツイッター。フォロワーは中学生から大人まで32万人超。
2011年3月の東日本大震災以降、2016年は熊本へもボランティアで被災地慰問に行き続けている。


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